シドニア/ピンポン/ジョジョ

シドニアの騎士・10話。谷風さんはダブルブッキングでダブルデートでさあ大変、とまあいわゆるラブコメ展開の状況下にある。デート先は旅館・重力館(女将はコスプレ中の艦長)…ってこの世界なんでもかんでも重力なのな。そんなけ「惑星上の重力」というものが特別なものとして見られてるってことかもしれん。ついでに三人で秘密の大冒険、というにはちょいとシドニアの秘密に近づきすぎてしまったようだけど、とにかくそれはオリジナル落合さんの研究室であって…というね。

地下巨大施設にて新型ロボと遭遇、そのまんまの流れで搭乗し敵を華麗に撃破。ううむ素晴らしきヒーロー展開。施設最下層で禁断の巨人生物兵器がある、っちう流れも普通にワクワクします。にしてもこの地下道、配電盤の匂いを嗅ぎつけたり故障中のエレベータを修繕したり、谷風さんの特殊能力がなかったらこのパーティ詰んでたよな。

首尾よく敵を撃破するも今度はシドニアよりもはるかにデカい超巨大ガウナシップの襲来という、これはまたオーヴァースケールな状況である。1クールだし、この戦いが一応の区切りってことかな。…あと、着々と星白さん的存在を増しつつあるエナ白さんが気になることで。谷風さんの名前をも書くようになってるしねえ。これ、かなりめんどくさいことへのフラグっぽいですけども…さて。

●ピンポン・10話。ヒーロー見参。それを待ち続けてきたスマイルに対し、ヒーローたるペコは最大限の努力と能力と…そして成長でもって応える。そしてヒーローを待っていたのは、実はドラゴンも同じでありましたよ、というお話。かたや常勝無敗を義務付けられた男、こなた楽しく飛ぶことこそ真理だと知る男。深淵を背に岩山を昇りつづけるドラゴンに、ペコは上空から飛び降りて手と羽を差し出す。「ここはいい。ここは素晴らしい」…。

苦戦していたペコが彼の本性を取り戻した時の戦い方、嘘みたいに跳んだり跳ねたりと見るからにワヤクチャなのが実にそれらしく、前半のドラゴンの圧倒するバトルと対照的。そしてその戦いによってドラゴンに高揚と純粋な世界が開けてくるとともに、画面がどんどんと白くなってゆくのがとてもよろしい。個人的にはこの時、BGMのペコのテーマがちょいと「楽しすぎる」ような気がしたけど、まァそれも彼の属性ではあるものね。

ラスト、白い世界において「自分はここまでだ」と言いつつも、ペコと打ち続けるドラゴンの笑顔。今までついぞ見せたことの無い、あの純粋極まりない笑みこそ千両の価値がありますわな。それまでの彼の背負ってきた、あまりにも現実的な重みがあるからこそではなのだが。…ユリエさんたちはともかく、海王理事長がどう思うかってのはちょい気になるとこですけどね。その辺含め、今は次週を待つ。うん。

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース・11話。アブドゥル(とりあえず)死す。自分の引き起こした事態に暴走しかけるポルナレフを、あくまで引き止め一旦下がれと言う花京院さんである。割と単純で熱くなりがちなポルナレフとクールキャラっぽい花京院の対比であるが、いかにこんな状況下での「仲直り」とは言え鼻血出すほどのひじ打ちでご挨拶ってのもなかなか過激なことだわな。花京院さん、意外とこういう激しいとこありますよね。

てことでVSハングドマン、その決着まで。先週はED、今週はOPを削ってまでのてんこ盛り展開である。まァ道中前半でもかなりドラマチックなシーケンスだし、このくらいタップリと尺を取ってもらえれば堪能できることだ。反射によって鏡面っぽいものを移り飛ぶハングドマンというスタンドでもって、他者の目に映りこんで主人公たちを追わせる→その視線をお金によって一転に集中させる、というギミックが上手いし、楽しい。この辺りの「名乗り」の天丼ネタも決まってますな。

ここにきてホル・ホースの軽みも増してきてよろし(「よし見てこよう」の言い方とかね)。んで次回はネーナ、エンプレスのスタンド。「何考えてんだこのアマ」というポルポルくんの台詞があるが、確かにこの辺の行動パターンは正体考えるとよう判らん。まさかマジでホル・ホースに惚れてたとも思えんしなあ。とりあえず、予告でもう雪野五月の「チュミミ〜ン」が聞けるので割と満足です。結構大変な演技になるぞ、この一戦はねえ。