弱虫ペダル

弱虫ペダル・30話。レースは終盤に入り、箱根の山を下ってから平坦、そっから少々でゴールである。ま、その「少々」ってのが結構長いことにはなるんだろうけどね。とまれ、今回の担当は総北・今泉さんと箱学・荒北さんのお二人。あまりコッテリしてなくてシュッとしたキャラという共通点はあるが、その他は割と対照的。名前どおり荒々しい荒北さんとどこかおぼっちゃん的な今泉さんという対比であるが、しかし今泉さんはこのレースを通じて何とか一皮剥けなければならない状況でして…っちうね。

メイン二人と言うたけれど、もちょっと言うならばそのうちでも荒北さんにフォーカスの当たっている回であるな。典型的なヤンキー兄ちゃんだった彼が、その飢えと攻撃性をそのまま自転車乗りとして純化させてゆく過程が面白い。しかし何つーか、各キャラの回想シーンは必ず入る作品だな。こういうとこ、ちょっと古臭い/懐かしい感じがする。まいっか。

荒北さん役として大活躍の吉野さんがとても吉野さんでよろしい。いろんな演技バリエーションを持つ人だけど、こういうチンピラ演技も得意ジャンルの一つですな。状況開始の一言である「ああ…燃えるゥ!」の言い方に素晴らしい情念と熱量がこもってて、「あっこれはひょっとしてエライことになるかも」って感じをスムースにかもし出しておられる。過去シーンはダメ不良そのまんまですけどね…あの髪形も含めて。うん。

あと何だ、最後の最後に割って入ってきた御堂筋クンは美味しいとこだけど、この瞬間にBGMがガラッと変わったりしてもよかったんじゃないかな、と思った。例のコナンっぽいBGMそのまんだだったのはちと惜しかったかも。