あり得べからざる…ざらない…

●職場のビルの窓から通りが見下ろせる。大きな道路分岐表示看板が窓下にあり、その支柱の横桁の高いところに足跡が一つくっきりと付いているのも見える。…工事業者が作業中に付けたにしては一つだけヘンな場所にあるのがどうもヘンだし、かといって誰かわざわざよじ登って付けたとも思いにくい。見るたびにヘンなことだなあ、謎だなあと思っているが、実際そこに足跡があるってのは事実であり何らかの行為と過程があったのは間違いない。「ムリに見えて案外簡単によじ登れた酔っ払いの仕業」とか「施工前にすでについてた足跡を別に消すこともないやとそのままにしてた」とか、真相は案外しょーもないものだろうが、まああの風情が面白いので真相は割とどうでもいいなとも思う。

てなことをちょっと思い出したのはこないだのキルラキル、戦いから目覚めたリョーコちゃんがソファから見上げている天井に一つ、ぽつんと足跡が付いているというカットがあったというアレのせいである。何故かあったよねえ、教室の天井に足跡って。バカチン男子が上履きを投げ上げて足跡つけて喜んだりして、それが何年もそのまんまに残ってたりしてねえ。何というか、あるあるネタにしてもすげえ絶妙な雰囲気のネタであり、この描写を思いついてツッコんできた脚本か演出かコンテかのセンスが面白いなと思ったのよ。上手いよね、これ。

ついでに思い出したのは大学時代の部室、何故かフィルタ部分から天井にくっついてぶら下がっているタバコ。何年も前の先輩の所業であり、フィルタ部分を舐めて湿らせピンと真上に弾いて天井にくっつけるという謎のワザによるものであった。我が「ありそうもないものがヘンなところにある」というカテゴリ内においても、結構なシュールさであって割と印象に残っている。てェか最近はタバコ喫ってる人自体が少ないもんね。