進撃の巨人/ファンタジスタ/ヤマト

進撃の巨人は総集編。割とソツの無い、っちうか変哲の無い普通の総集編。そない物語が錯綜してるワケでもないのでありがたみは少ないが、多少新規カットとかもあったかしら。…うん、そのまあ、台所事情が苦しいんだろうかとか邪推してしまうが、頑張ってください。

●新番組・ファンタジスタドール谷口悟朗プロデューサに斎藤久監督というコンビの新作アニメ。ラインとしては斎藤監督のフィルモグラフィの方に親和性が高いだろうか、魔法少女モノとポケモン的相棒バトルモノを合わせたような感じの作品っすな。1話の段階ではその舞台設定からほとんど外れず、変化球やヒネリの少ないかなり素直な少女アニメになっていた。「少女」ってのは主役がってのもそうだけど、視聴対象としてもその辺を意識してるんだろなという印象。無論時間帯的におっさんや兄ちゃんなどのアニメファン比率の方が多いだろうし、作る側もそういう意図は多いでしょうが、フォーマットとしてはという意味でね。

…にしても、この…何でしょうね、微妙な懐かしさ古臭さは。ここしばらくワシの見るアニメにちょくちょく「ううむ懐かしい雰囲気だ」ってのが出てくるのは偶然だろうかしら。上記の如く割とテンプレな展開だけに、カード収集だのキメ台詞/キメポーズだののセンスが面白いくらいに懐かしい。いや、これは作品のデキが安定してて手堅いということの裏返しでもあるんですけどね。実際視聴に際してほとんど違和感もなく、スルスルと見られるってのは重要なことだ。でもでも「ラフレシアの君」と名乗るステキ紳士が電柱の上から花束投げつけるってのは流石にすげえ。そら主人公のうずめさんも笑うよ。タキシード仮面だよ古いよ。あとライバルっぽいお嬢さんがすっばらしく定番な池野めだかメソッド使ってて、そこも可笑しかった。今日はこの辺で勘弁しといたるわ!

てことで、えーと…作品のクォリティ的にはほとんど問題の無い1話だったと思う(ものすげえ作画アニメってほどでもない画面状況も含めて)。しかしこれも、ワシの守備範囲とはちとずれるなあ。こういうのこそまったりつきあえば楽しんで見られるタイプのアニメだと思うんだけど、うーん、どうしましょ。保留。

宇宙戦艦ヤマト2199・14話。なんか知らん女性だらけの特務艦がヤマトに迫り、繰り出してくるのは重篤な精神攻撃である。ワケの判らぬまま都合よく拿捕されそうになるヤマトを救うのは例の自動航法装置であり…ユリアちゃんですか? という話。どうやらユリアさんは自動航法装置の中の人に操られている、というか外部端末みたいなことになっちょるみたいで。ついでに森雪さんの出自の謎もこのシチュにからんできてて…ってまあ、イスカンダルのご姉妹なんだろうけどね。

海を行く船を惑わすのは魔女でありセイレーンっつーことで、こういう謎攻撃は女性であるのが古来よりの定番ではありますか。今まであのガミラス耳長お嬢さんの役割が開かされてなかったのだけれど、なるほど…滅亡した古代文明とかとからめてくるっちうことやね。てことでこれまたかなり異色の話で、ヤマトっぽいと言うよりは他の松本マンガにちょくちょく出てきそうなモチーフではある。公衆電話だの茶の間だのといった現実的ディテイルは…何だろうね、今風というよりもちょっと遡ってウルトラQとかのノリだろうか。魚眼レンズ画面いっぱいに目ェ見開いたキャラが居ると、なんか押井っぽさもあるなあ。まあね。

ここに及んで古代くんと森雪さんは痴話喧嘩でイチャつくくらいの接近状態、まあ全体の流れから見てもそういう感じになってないとラストが盛り上がらんだろうかってとこで。当然南部さんはいい面の皮であり、そら額に青筋立ててツメも噛むわなあ。元から勝ち目の無いキャラの立ち位置を呪うがいい!