●毎度のビデオ屋のカード更新で、思い出したように映画を借りる。007スカイフォール。ダニエル・クレイグになってからの007は1作目しか見てなくて前作は未見だけど、まあええやろってことで。クレイグボンドになってからのは今風にリセットしてる中で、これは50周年記念だからかかなり今までのシリーズへの言及が多い感じ。メインテーマが死と再生ってことで、どっちかっつーと旧シリーズへの目配せをしつつ新たな世代へと変わりますよ、っちう宣言でもあるな。それまで押さえて押さえてきて、アストンマーチンが出た途端に例の曲が流れる、っちう辺りはなかなか気持ちよろしい。んでもって敵のバルデムのおっさんがこの車を執拗にぶっ壊すってのもそういうテーマの一貫やよね。ヘリでもってあまり実利の無い象徴物を攻撃するってので、何となくパト2映画の橋落としシーンとか思い出したりした。
それにしても今回の敵・シルヴァさんはほぼやりたいことやりつくしちゃった感じやな。最後にちょっとだけ計画がズレたものの、MI6の本丸に乗り込んで盛大引っ掻き回した時点でほぼもう、客観的に見ればボンド側の負けですよね。となるとあとは当人たちの精神性の問題だけで、その一点において最後の最後でシルヴァさんは上記の「ズレ」を抱えて完全敗北しちゃうんだけどね。ラストエエ感じでシメてるが、これ組織としてのMI6からしたら大失態やよなあ。新たなMの人(レイフ・ファインズか!)も大変やと思います。