進撃の巨人/アザゼルさん/ヤマト

進撃の巨人・8話。何かよう判らんがコッチの側についてくれてるらしき暴走巨人に対し、アルミンはこの個体を使った現状打開策を提案する。ああ、やっぱ彼は参謀というか頭脳担当キャラとして大成するっちう流れみたいやな。そんでもってリーダーとしてのニッチに当てはまりかけてんのがジャン兄さん。精神も能力も適度に弱さを持ち、「小物」っぽいが故に他者の動向がよく判る…っちうギミックはなかなか面白い。まァミカサさんみたいなワンマンアーミーだけでは困るだろうしね、この大局ではね。

んでもってその異常巨人の正体は、先の戦闘で巨人によって戦死したはずのエレンさんであると判明する。ははあ、こういう話の流れになるのか。そういやエレンのお父んが何やら彼にやらかしてた回想シーンとかあったっけ。さあこれは物語上の大きな爆弾だ。この技術(?)が他の人間に応用できるとなると一気に戦況が傾きそうだが、予告見れば案の定、人類他者からは疑心暗鬼の対象となるようで。正体判明直前のジャンの台詞「あんなバケモノが味方なワケがない」の通りであり、まそらそうだろなあ。うーん、こうなると一般的な巨人の正体という謎にも近づけたりするんだろうか? ひょっとして他所の人類コロニーとかからの刺客だったり? ま、あまり下手な予測とかはせずに見た方がおもろそうではあるな。

それにしてもあの、やたら目のパッチリしたぷんぷん丸表情の巨人さんはパッと見ィで目立つことで。キモいし押し出し強いし、あんなんに襲われたら悪夢そのものではある。そういう観点からするとあのエレン巨人はなんつーか、確かにかっこよい。…もしもあの場でエレン巨人がすんげえキモかったら、どーでしょうなあ、みんな「あの巨人を支援して闘え!」っちう流れにはならんのではないでしょうかなあ。やっぱ人間(?)第一印象が大事よね!

●よんでますよ、アザゼルさん。Z・8話。龍神湖殺人事件後編。まあ大方の予想…予想というか確信どおり、この事件も根っから先までくっだらない上に諸々のディテイルはひどいことこの上ない、という(作品的に)真っ当な形でケリがつくワケである。第一被害者のおっさんの股間の龍神キリマンジャロしたので貧血気絶…うん、そうですか。はい。でもまあ、ついったによるアリバイってのは案外アリな気もするし、さくちゃんとアザゼルさんのコンビってのもフォーマットとしては一芸能力付き異色探偵モノとしてアリな気もするし、うん気のせいだな。ほっとこほっとこ。あと小清水のお嬢さんのプレイが予想外にハードだったのと(SMスカトロコスプレ電マ犬…)、そんな関係を指摘するさくちゃんが予想外にあざとくおぼこかったので良かったです。

むろみさんは相変わらず精神的に強いんだか弱いんだか。単体としての能力やパワーは突出してる上に億年単位で生きながらえる超生命体だが、食物連鎖ヒエラルキーには逆らえないというワケ判んない立ち位置が魅力的ではある。どうもこの世界では強烈な脅しとかそういうのは獲得形質として遺伝するらしいので、むろみさんたち人魚も過去にトリにいじめられたか…ってむろみさんのご先祖って居るのかな。トシ考えると子孫も先祖もあったもんじゃねーって気がした。あと今回もヤケにエエ作画が多くてその辺眼福。

宇宙戦艦ヤマト2199・8話。初っ端にデスラーによるヒトラー的大演説、しかしその言葉とは裏腹に偉大なる総統は相当に退屈していらっしゃるようで(ボッシュート)。その退屈を晴らすため、総統はヤマト相手にちょいとした余興的作戦を仕掛けるのである。ま、その任に当たる現場のシュルツたちにとっては余興どころの話やないんですけどね。当然ヤマトもそうだけどさ。

当然話の主眼はヤマトクルーたちがガス生命体と恒星の脅威をどう回避するか、っちうとこにあるのだけれど、実際ン所今回の主役はシュルツたちであると言っていいだろう。無能な上官と無慈悲な総統に追い立てられるように後の無い作戦に挑むが、軍人としての…あるいは子を持つ親としての矜持は最後まで失うことなく、恒星のチリと散ってゆくザルツの男たち。プロミネンスの炎に消えゆく彼らの最期は、誰知られることもない(≒視聴者のみが知っている)物語としてとても重い「話のへそ」になってたっすね。

ガミラス側のエライさんたちも揃って登場する回でもある。地球側のキャストも大御所だらけだったがこっちも大概だな! 秋元羊介のヒスは目ェ血走っててすげえ怖いし若本規夫若本規夫の役やってるし堀勝之祐はシヴい将軍だしタランが二人…二人居る?! あー、そういうネタあったなあキャラデザイン違うから兄弟だとか。それらの中でも広瀬正志のゲールさん、この素晴らしきダメ上官ぶりはもう芸術と言えよう。映像切れ寸前の「あら?」は千金に値する。あと上でもちょっと書いたが下品将軍のボッシュートネタをきっちり盛り込んだにはちと笑ってしまった。おっさん落っこちたあと、それに反応する間も入れずにデスラー相当ばんざあい! の斉唱に入ったから余計におかしい。訓練されてんなキミら! 

あーあと、数光年離れた地点から地球見てるから以前の美しい姿を…という、SFの定番ネタやってくれたのもグッと来た。こういう時間隔絶ネタのロマンもエエねえ。