●這いよれ!ニャル子さん・4話。お母さん帰還すとハスター来襲すの二本立て、ですかね。やはりちょっとテンポが悪い…っちうか、全体的な構成がどうもゆるいなーっちう印象。夕食作るというイヴェントに入りながら場面変わったらそのままスルーとか、仕込みとバラシの係り受けがズレているような気がする。これは原作小説をアニメ化する作業上でのゴチャゴチャなのかしら。ま、この作品にそこまで厳しい視線で評価をするつもりもないけれど。
さて。マヒロさんのお母さんは最強主婦でした、っちうことですが。設定的にはARMSを思い出しますし、「邪神ハンター」っちう二つ名からは出海まこととシロマサなアレを思い出しますな。意外な、というよりかなり唐突な「フォークを武器にするハンター母さん」っちう設定に対し「あんなどうでもいい会話が伏線になるなんて!」と物語構成上の観点から感想を述べるマヒロさんにちと笑う。メタネタとしてよくあるギャグだけど、この場合ドンピシャまさにその通りですもんねえ。観測する(ネタを言う)ことによって波動が収縮(ネタが実現)する…ふふん、人間原理ですな? いや人間じゃなくて邪神だけど。
んでもってハスターさんも登場ですが…ははあ、今度はお嬢さんじゃなくてショタさんですか。OPで黄の印持ってるからコイツがハスターだろうなとは思ってたけど、男の子だとはね。ま、クー子さんの行動パターン見るに、邪神世界じゃ男も女もあんまし関係ないみたいですけど。とりあえず、ハスターさんとお母さんがどう関係してくんのか、ってとこで次号へ。うん、まあ、色々言うてるけどゆるゆるっと楽しんでますよ。あとワシもホットティンダロスドッグは遠慮したい。喰ったら旨いのかもしれんが、青い膿したたる臭い肉はどうもなあ…。
●Fate/Zero・18話。ここで一旦キリツグさんの過去エピソード。普通の快活な少年であった彼が、いかにして非情で手練れな「外道魔術師」へとなりしか。…冒頭、明るい南洋の風景と楽しげな人間関係を見て、そしてこの物語を鑑みて、あーこりゃ悲惨な結末がくっついてくるんだろうなあ、というコッチの期待(だか何だか)を裏切らないお話である。あの渡辺明乃声の武闘派お姉さんはあれ、いつだったかの回想シーンに出てきてキリツグに特殊銃弾を授けてた人でしたっけか。
ご幼少時のキリツグさん…ケリィさんは、ある不幸な事故/事件に際してどうしても一人の女性を殺すことが出来なかった。それは結局村全体を破滅の縁へと追いやることとなり、それは彼の心にでっかいトラウマと行動モチベーションを残したであろうことは容易に想像できる。典型的な「研究しか頭になくて人の心が判んないマッドサイエンティスト」(いやサイエンスじゃないけど)である父を殺すことが、ケリィさんがキリツグさんとなるための重要なイニシエーションであったのだろう。まァまだこれだけでは、キリツグさんがあそこまで戦争と英雄を蛇蝎の如く嫌う理由には薄いけどね。このあと更にいろいろあった、のでしょうな。
ケリィさんのトラウマとなる幼馴染のおねえさんに高垣彩陽。かわいいお声もイケるしガチンコのゴア演技もイケるっちう適材さんですな。「あなたはどんな大人になりたい?」という、キーとなる台詞も印象的でよろしかった。
●モーレツ宇宙海賊・14話。ジェニーさんとこの叔父さんはなかなかに食わせ物である。大人の力と組織力をもってテメエの論理に従わせようとする叔父さんを相手に、我らが海賊部…もといヨット部はどう立ち回るのか。いろいろと手ごわい相手に対し、リン部長は奇襲的電子戦で/弁天丸クルーは情報力で/マリカ船長は思い切りの良い行動力で、そして姫様姉妹はなんだかアレな「上流社会の知識」で立ち向かう。エエね、こういう各人の得意分野をキッチリ使った総力戦。クライマックスの水戸黄門的でベタな勝利シーンといい、今回もなかなか爽快なお話でした。
にしても、マリカさんのお仲間は怖い人が揃ってきてんなー。やたらめったらドスの効いた声で「オラオラそこに並べオラ」とまくし立てるチアキちゃん(というか花澤さん)といい、叔父さん真正面を相手にするのがダメなら婚約者のボンボンの弱みを突いたらエエねんとサラリ言ってのける姉妹姫様といい。…独立したら海賊業でもやってみよっかな、と言うジェニーさんですが、もし実現したらこれまたおっそろしい海賊になりそうでんな。敵に回したくありませんわおほほほ。
微妙だ微妙だと連呼されてたジェニーさんの結婚相手、秘密集会に踏み込んでみれば「コスプレ革命ごっこ」中だったという…うん、これは確かに微妙な人だ。あと微妙連呼の作戦会議のシーン、5人のダイアローグがエエ感じにとぼけたテンポがあって面白かった。「あ、それはいいんだ」とか。
●宇宙兄弟・6話。ちょいと将来に不安を抱えつつ、ムッタ兄さんはNASA・ジョンソン宇宙センターにて見学をする。ガキの頃から憧れていた宇宙事業、しかし今そこに居るのは自分ではなくて弟のヒビト。結構な人気者でありそれに見合った性格と努力の人である弟の姿を見るにつけ、ムッタさんの心には諦観がモヤモヤと湧き上がってくる。そこに畳み掛けてくるように、ムッタさんの過去の傷…折り合いの悪かった頭突き上司の影が立ち塞がってきて…というね。
なんつーか、芝居っけたオーバーさで彼我の差を嘆いたりしないムッタさんの性格だからこそ、余計に身につまされる辛さが感じられるっつーか…。改めて思いますけど、これってニチアサ枠でホンマにエエんですかね? いやまあムッタさんのことだから、そうそうヘコむようなことになっても何となくで通り抜けてくれるだろう、っちうキャラ性は感じられるんですけども。それで言うと逆に、弟のヒビトさんの方も心配ではあるんだよな。ものすごく順調なヒーロー街道を歩んでるのが、何だか転落への仕込みみたいな感じに見えたりして。判りませんけどね。
今までずっと、ムッタさんたちに妙にシンパシーを寄せている風であったJAXA職員のおじさん。どうやら兄弟がガキの頃に接触済みで、かつ現在のムッタに自分の経歴を重ねて見ているようで。なるほどね。実力や経験だけではない、これが「運」の要素ということやろな。さて、この幸運は頭突き上司からの不運要素に勝つことができるか…ってまあ、そら勝ってもらわんとハナシが進みませんのですが。うん。