まどかマギカ

魔法少女まどか☆マギカ・10話。ほむらさんの無間地獄の巻。まどかさんの悲劇的な結末に絶望したほむらさんは、リセットボタンでやりなおしの能力を希求する。今度こそ正しい結末を、今度こそ幸せな世界を。しかし何度リセットボタンを押しても、手を変え品を変え絶望的な結末はやってくる。それでもほむらさんはまた立ち上がり、友を世界を救おうとする…というね。


非常に印象的な回でして、何がってェとまあ、こんなダウナーかつしんどい「リプレイもの」ってのもあんましねーよなー、というとこですよな。とにかく「いかにバラエティに富んだ絶望的結末を迎えさせるか」という一点に特化した脚本がすばらしいというかすさまじいというか意地悪いというか。単なる無感情ではなく、燃え滾る感情をムリクリ押えつけた末のデッドパン、というほむらさんの印象がいかにして形成されたか。…この人の異常な芯の強さは見てて痛々しくもある。大いなる能力には大いなる…あまりにも大いなる覚悟が付随してしまった、ってワケか。


にしても、キュゥべえさんも大概な願いをかなえてやったものだ。時間巻き戻しってことで、その後のキュゥさんにも知覚できなくなるという…いや、待てよ。自分が制御できないような力を扱ったり他者に扱わせたりするだろうか、あのキュゥさんが。ひょっとしてこの地獄の連鎖も彼の意図したものだったりしたら怖ェよな。何度も何度も絶望に打ちひしがれて感情を爆発させる、そのために時間能力を与えた…というねえ。そういや「別の時間軸」とか言うてたし、ひょっとしてこれは単一タイムラインのやり直しではなく、パラレルワールド的な処理なのかもしれないなあ。とすると、救われなかった結末はその世界ではそのまんま、ってワケか。うえええ。


作画は話の頭からシッポまですげえ濃厚なお仕事がされてて、アクションだけじゃなくてちょっとした表情やしぐさにいたるまで見所多し。作画スタッフみたら案の定の豪華さでありますな。梅津泰臣の名前まであるぞ。