夢喰いメリー/みつどもえ/輝きのタクト

夢喰いメリー・2話。少しずつ世界が語られる…ってまあ、メリーさん自体あまり記憶がないのでこれから夢路さんと探ってゆくという展開になるのであろうけれど。とりあえずはメリーさんの暫定的な居場所と関係性、そして判りやすい好物と苦手が提示されるワケですな。ドーナツが好きで炭酸飲料がキライ、っちうこの手のプロフィルはやっぱ必要なんだろうねえ。どら焼きとネズミとか。


次回以降の展開に向けて幾人かの登場人物。夢魔には破壊的な者と共存主義の者が居るようだが、後者の大人しい夢魔と人間のコンビに襲い掛かって破滅に導いたは前者…クールな転校生のお人でしょうかね。あるいはフェイクかもしれんが、さて。…担任の鈴村声の先生が、何やら超越的な態度なのが少々気にかかる。急きも慌てもしないあのキャラは、裏の事情に通じているからかはたまた単にそういう性格だってだけなのか。ま、それもおいおい。


主人公たちが居候することになるウチのお父んに藤原啓治。右目に傷があるだのいちいちイケメン台詞を吐くだの、このおっさんも何か過去に色々ありそーやなー。あと今回のバトルシーン、第1話もそうだったけど、瞬発的にすごくハネた動きとエフェクトになるので見てておもろいな。普段の割とオーソドックスな作画とのメリハリというか。


みつどもえ増量中!・2話。今回より正式OP/EDと原作アリの通常営業。前シーズンに引き続いたポップなOPはなかなか楽し。んでもって本編、前シーズンラストの遊園地から地続きの写真話、みっちゃんのふたばダイエット話、杉崎さんちでの合コン話、矢部っちサンタの受難話…とまあ、かなりガチなところを狙ってきたなーって感じですな。「どう転んでも供養エンド!」とか「ありがたく思いなさいよ!」とか、印象的なギャグ/コメディの台詞が立っててよし。適度なオリジナル要素も馴染んでたし、うん、いや、すげーおもしろかった。


もう皆さんご存知ってことで、各キャラの性格はほぼ確立している状態ですね。前記のオリジナル要素で、各キャラの性格や立ち位置を簡素ながら効果的に説明しつつギャグにしているのは上手い。中でもみっちゃんのおなかのぷよりっぷりはもう、曲がりなりにもヒロインキャラの一角としてはありえない位にぷよってて実に頼もしいやね。…これが第1話でも全然かまわないのに実際の1話はアレだもんなあ! チャレンジャーじゃよ! ワシはおもろいからエエけど!


個人的にはマリナさんのチョイ出演が嬉しかったっす。相変わらず包容力の大きなド変態、っちうツボキャラでワシたまらん。折角だから保護者登場話までやってほしいなあ。…あと、寂しいクリスマスな矢部っちの寂しさが尋常じゃなくてなかなかビビる。ほとんど表情も見えず、淡々と寂しい一人ハシャギしてるシーンを描写し続ける演出にサムアップではあった。


STAR DRIVER 輝きのタクト・15話。ミズノさんの困惑、マリノさんの意志。曲がりなりにもなんとかやってきた(つもりの)双子姉妹であるが、その世界に突如乱入してきた「あの女」…二人を捨てた母親である。事前の説明といい来訪後の行動といい、確かに「あ、こりゃダメ女だわ」と一目で判る人物であり、その存在がミズノさんをして島を去る行動を取らしめるのだが…というね。てことで、珍しく前後編構造のお話ですか(3部作4部作かもしれんが)。


船で島を出ようとすると時間がループしてしまうミズノさん。象徴的な目覚ましのアラーム音がなかなか効果的で、抜け出せない閉鎖世界という息苦しさがよう出ていた感じ。演劇や虚構、あるいは二面性といったモチーフが頻出するこの作品であるので、ひょっとして「公演中に勝手に舞台を降りようとしている役者」てなイメージとかなのかしらね。あるいはこの場に居ないマリノさんが展開の鍵を握っているのだろうか。まァウソは上の方でバレバレだしねえ。どうすんだろ。


演劇的と言えば、今回は雨の使い方がベタで良かったな。常ならぬ展開の先触れとしての雨、心にショックを受けた印としての雨、そしてもちろん涙雨。…ミズノさんの盛大ゆがんだ泣き顔も良かったですけどね。さて、そういう虚構性や裏の意味が主題であるならば…あのダメ女としての母親にも何らかの顕在していない要素があるのだろうか。あるいは単に、双子が乗り越えるべき過去の頸木としての存在でしかないのか。次回に続く。