のだめ/はなまる

のだめカンタービレ フィナーレ・7話。のだめさんの学業は千秋さんの助力により着実に進んでゆく。でもいつまでもおんぶにだっこでは良くねェやってんで、のだめさんは自力での習熟を目指すのである。でもでもやっぱし千秋先輩の匂いが匂いが。あとルイさんとのあれやこれやが。…そんな負の感情、裏切り試練を、目の前の課題に生かそうとするのだめさんであるが…というね。


半分は望んだものであるとはいえ意気消沈状態ののだめさんと、今までに無いくらい開放的で明るく語らい演奏しているルイさんとの対比が印象的。お互いに直接話したりはしていないが、その思想性/音楽性に強く影響を与え合っている関係なのだな。…千秋さんを通じて、ね。さて、ダウナー戦略はそのダウナー自体に呑み込まれてしまいがちな危険性があるのだが、のだめさんはルイさんの演奏を体感することでどちらに動くのか。ダウナー加速しなければ良いけれど。


千秋というバランスの中心点とその両端ののだめ/ルイ、そしてその他の諸々野郎ども…と、登場人物が多いながらかなり整理された語り口で見やすかったな。上記の対比的描写によるカラライズも見やすさの理由の一つかもしれん。あとこれは毎度ながら、場所や演者の気分力量による音楽シーンの「聞こえ」も丁寧よね、当然だけど。ワシ如き音楽ダメ野郎にも判りやすくやっつくれてンのは実にありがたい。


はなまる幼稚園・8話。Aパートはかわいい魚屋さんの巻。夏休みの出来事を絵に描くというお題で、魚屋仕事中の両親を描くというアオイさん。この時点でちと寂しげなシナリオが予想されるのだけれど、本作においてはとことん明るく前向きな方向性を失わないのね。アオイさんは両親とその仕事に誇りを持ち、つまんないことと言えば仕事の手伝いをさせてもらえないこと。そこでヒイラギさんが小賢しい策略と陰謀で大人どもを嘲笑うのである。ふふン! 幼稚園児の手にかかれば魚屋など一指に余るわ! …ラスト、仕事の絵に自分を描き加えるシーンが上手いね。


Bパートはアンズさんのライバル登場。ちうか劇中でも指摘されてたが、ツッチーはホンマ幼稚園児だけにはモテモテよな。てことで、ヒイラギさんとはまた別方向に大人っぽいヒナギクさんの登場である。思い人との出会いが「鼻緒が切れたのを助けてもらった」ってどこの時代物ですか。流石に懐から手拭い出してツ、ツーッと裂いてから挿げ替える、なんてな芸当はムリっすか。ツッチーだしね。突然の押し掛け嫁にプンプンのアンズさんだけど、山本先生と出会って「完全に負けたぜ」状態のヒナギクさんに「諦めちゃダメだ、一緒に頑張ろう」とか言っちゃう辺りがこの子らしい。うん、アンズさんはそれでよろしいよ。


しかし何というか、山本先生はホンマ絶対不可侵なラスボスですわなあ。お声はアカリさんやけど立ち位置はアリシアさん、みたいな。あるいはARIAラストのアカリさん、か?