デュラララ/ソラノヲト/バカテス/レールガン/ハガレン

デュラララ!!・8話。セルティさん担当回。ああなるほど、メインで心象を語り起こしてゆく回があるのならば担当声優は是非必要ですわな。それでもまあ、この回になるまで声を秘匿して引っ張っとくという手も…ってワシしつこいっすね。てことで、首なしライダーをメインにその周囲の人々、ってったって積極的にからんでいるワケではなくて多くは並列的に語られる存在なのですが、まァ彼らにとっての探し物はなんですか話、である。


ある者は自分の首と記憶を探し、またある者は友人を、あるいはケータイを、靴を、以前のビルを、そして「探し物」を探している。それが見つかることで何がどうなるのかはよう判らんが、とにかくみんな何かを探している。…さて、探されている側はどうだろう? 見つけられたがっているのだろうか? そしてセルティさんは首探しの途中なのにどうでもよさげなお話に時間をつぶしつつ「私は何をしているのだ」と自問する。そうね、そういう「目的への途上」が大事に思えてきたらホマモンだ。…多分、状況がそうさせてくれないのだろうけれど。


ヘルメットだけのお顔で平和島さんと一緒に首を捻ったり、上手くできない料理(だけじゃないが)について同居人に八つ当たりしたり、なるほどセルティさんは本編のヒロインなのだなあ、という人間的な魅力が良い回ではありました。「自分は涙を流せないが、どこかにある首はどうなのだろう。自分が悲しいとき首は泣くのだろうか」とは思わせぶりなフレーズだが、ワタシはアレだ、落語の胴切り思い出しちゃいました。首さんがどんどんお茶飲めばセルティさんは頻尿になるよ! 多分!


ソ・ラ・ノ・ヲ・ト・8話。カナタさんの漏るです電話番の巻。冒頭、なんか知らんヘンテコな服着て電話の前に座り漏れちゃう言うてるカナタさんの絵からスタート、その理由を紐解く一遍である。…まあその、リオ先輩のどうやらめんどくさそうな過去やら何やらのネタもあるけれど、基本的には漏れちゃいそうなカナタさんを賞玩する回、で間違いないと思う。バケツへの悩ましい視線とかね!


月イチでHQから回線保守点検名目でかかってくるお電話を待つカナタさん。お電話でお話してみたかったんです! てことは、電話って市井ではほとんど見られない物なのか。インフラが失われてて復旧できない状態なのかね。それならラッパ手の存在意義が大きいってのも判らんでもない…って、先週の回想シーンで専らラッパだけ使ってたのはまだよう判らんけど。無線もアカンの? 電波障害世界?


電話機の前で一通り会話シミュレート、緊張しつつワクワクしてるカナタさんがかわいい。判るなあ判りますよ、んで結局実際に電話取ったら噛んじゃうのだ。カナタさんは結局それどころじゃなくなっちまうのですが。…こんなもん、日付だけ決めて時間を決めてないHQが悪いよなあ…。軍隊だしさ。まァリオさんの対応を見る限り、そこまでシャカリキになるようなもんでも無さそうだけど。


バカとテストと召喚獣・8話。基幹系の不具合により召喚獣アプリが暴走するのでみんなで何とかする話…ではあるのだが、なにやら冒頭からいつにもまして不安定な雰囲気であってヘンテコだ。劇中登場のどの要素にも均等にテンションを振り分けているので、ダレ場も無ければ盛り上がりも無い、ほぼツライチダダ漏れカオス状態で30分である。時折妙に決まったレイアウトとかあんのもこれ、意図的やろなあ。


てことで、基本的には物理世界に干渉可能な召喚獣を持つアキヒサさんが暴走したお仲間たちを蹴散らしてゆく、っちう話なのだが、そのパロディベースはEVAである。パロ的にはわりと律儀な作りになってて、キャラや場面はもとよりアイキャッチでのネタも欠かさない。その他にもこまごまとパロネタはありそうだけど、もうワシもおっさんなのでよう判らん。…とりあえず、やたらと段ボール箱が出てくんのは大塚明夫さんネタっすか? 性欲をもてあます。モリガンリリスだけに。…てことはヒデヨシさんのアレはバレッタか?


学園長の「バカの扱い」発言といい、何かシコミとか主題とかはありそうだけど…まァそんなん気にしてたら負けっぽくはあるな。テキトーに見てあげるのが最も正しい付き合い方のような気もする。細かいこと気にしてたらキリなさそうですもんねえ。


とある科学の超電磁砲・21話。ハルウエさんへの疑惑とウイハルさんの憤慨。ポルターガイスト現象が起こるところハルウエさんあり。彼女のレベルは2程度で本来ならばそんな大層なことは出来ないのだが、ある特定の状況下ならばそれは例外となる。それは彼女の友人の「声」が聞こえたとき。そしてその友人とは…ってことで、ここにて1クール目の事件が関係を持ってくるワケでんな。


まァ視聴者の立場からすれば明らかにハルウエさんは怪しいわけで、たれかに利用なり何なりされてそうなのは瞭然である。そこをウイハルさんの情感をからめ、ちょいとメンドクサい方向に人間関係を作っちゃうのは定番ですわな。同じく情に流されがちな(それは主人公として大事な属性でもあるのだが)ミコトさんに比べ、こういうときに一歩引いた強さを見せてくれるクロコさんが何やら頼もしい。ちょっとヤな言い方かも知れんが「便利なキャラ」ではある。


見た目や性格はちと異なるものの、テレスティーナさんは「技術系偏重の黒幕姐さん」という田中敦子さんと似たような立ち位置であるのは否めないが…ひょっとして出自も似てたりするのかな。お部屋の趣味がミコトさんっぽいファンシー系なのも何かのシコミかしらん。さて。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・46話。えーと、津波錬金術師ですなあ。画面右側に常時津波地図が表示されてる状態であり、アタック25の最終問題みたいンなってました。改めてテレビってのが災害時の主要な情報媒体だってのが判ったりしましたがね。まそれはそれとして…本編の方はX-day前夜のお話。お互いの陣営それぞれが動き備え企み、その切っ先と思惑は水面下で複雑に絡み合う…てな趣向。ただちょっとだけ「もうじきマジ洒落んならんことが起こる!」という内圧の高さが足らんかったか。あるいはまだその時期に来ていないってことでもあるのだろうかな。


ウィンリィさんと束の間の再会をしたエド兄さん。過度に深刻に/情感深くならない雰囲気、そうねえ、ちょっと幼い感じがこの二人らしい…というかこのジャンルの作品らしい。未だジョーカー気味なグリードさんの「欲や希望に良いも悪いも無い。それに格付けなぞするから人はバカだ」という言明、この「単純な強さ」が良いバックグラウンドになってたかな。そこまでシンプルにもできねェお二人の人間、ってことでね。


それにしても、流石に1年かけて語られるアニメだけあって登場人物の数と動かし方が多岐にわたっていることだ。この大河ドラマ的大状況こそが醍醐味でもあろうけれど、これら全てのヴェクトルの手綱を取るのはかなりパワーが要りそうやねえ。うーん。