ソラノヲト/バカテス/デュラララ

ソ・ラ・ノ・ヲ・ト・3話。のんびり部隊の一日である。冒頭から古時計の絵を出してきて、その後も折に触れて時間を見せるという方法で構成するお話…なのだが、カナタさんが熱出して倒れちゃったことでそっちの方に話の焦点がいっちゃった感じではあるな。彼女たちにとって普通の…あるいはそれはワシらにとっては興味深いかもしれない…一日を淡々と見せる、っちうお話でもワシは好みだったのですが。まそれはそれ。


過去に何やらあったらしきリオ姉さんは、こと病気となると普段の落ち着いた人格が崩壊してしまうらしい。雪が欲しいと言われてまがつたてつぽうだまのやうにすっ飛んでゆくリオさんはなかなか頼りない。にしても、ご近所さんに何かかんか助けてもらうとかしてもエエのにな。誰も居ないのかしらん。何とか一山越したカナタさんに、「過去の遺物」である歩行戦車の機能にて音楽を聞かせるリオさんであるが…ははあ、アメージンググレイスか。こんな自分にも恩寵は降りてくる、なんと素晴らしいことか、いはんやあくにんをや。後半は少し違うがまそれはそれ。


さて…充分に楽しんでいるのだけれど、こういう語り口の作品ならばもうちょっと地味目のデザインの方がワシ好みではあるな、とは思ってます。エエキャラではあるが、ちょいとキャッチー過ぎるというか。ま、純粋に好みの問題なんですけどね。少しくすんだ色合いの画面とか、灰羽辺りを思い起こさせるからかもしれない。…あと、クルマはキューベルワーゲンそのものなのな。うーん、テクノロジーの具合がイマイチ判らんな。


バカとテストと召喚獣・3話。承前、軍資金も兵糧も僅かな状態でお嬢さんたちに搾取されるアキヒサさんであり、でもお嬢さんが状況にからんでくるならそれはそれでヨシだと思いきや、すげえどうでもいいキッカケによってBLの罠に捉えられたりしてね、うん、まあ頑張ってって下さい。という話。


ムダで細かい画面内のボケといい、「その場のノリ」っぽい雰囲気をムンムン出してる展開といい、ひょっとしてこれはと思ったらちゃんとはれぶたまで出てきましたよ、ってことでナベシン演出回でした。コンテも切ってるからこれは…多分、脚本の細かいトコも相当勝手なことしてんと違うやろか。とにかくしょーもないギャグが散発的に出てくるので見てて飽きない。先生変更によりナレーションも変更、というボケが割とお気に入り。


それにしても召喚バトルはホンマにどうでもいい扱いになってきたなあ。いや、その他で見せるべき要素があるならそらそれで構わんのですが。…大丈夫か?


デュラララ!!・3話。池袋という新たな場所にて出会う人々は、誰も彼も危なくてカッコ良くて魅力的に見える。それに引きかえイマイチ地味な竜ヶ峰さんは引越しデビューで変ーわるんだ変わるんだと思うのだけれど、イマイチ上手くいかないイマイチさんである。ああ選ばれざる者の焦燥と不安我にあり。…さて、この「脱皮衝動」がアカン方向に行かねばよいけれど。


Aパートは竜ヶ峰さんたちの行動を軸として、各キャラの様子を点描するような如例の展開。ちょいと冗長なような気もするが、いやしかしこの冗長性は必要ではあるなあ。ワシ如きエエ加減な視聴者でも、そこそこ多い主要キャラたちがゴッチャにならず認識できてるってのは構成の妙と言えようか。何かが起こりそうな内圧を感じさせつつ描写を積み重ねてゆき、Bパートのアクションでドーンと開放させる…ってな流れはエエ感じのカタルシス展開ですな。


最も危険な二人が相対するクライマックスシーン、「いきなりデカいゴミ箱が飛んでくる」という初っ端のカマシがまず上手いわね。そっから後の緊張感のある対峙→大量のチンピラ無双→自販機スローイング→突如天から降ってきたロシアン板前が自販機ダイレクトキャッチ、というワケの判らん畳み掛けのノリや素晴らしき。デフォルメの少なめなプロダクションデザインでこういうのやられると、余計に映えますね。


てことで大立ち回りは楽しかったが、しかし未だ状況が大きく動いたとも言えず。何やら不穏な風情もまだまだありそげであり、うーんこのまま進んでくれれば実に楽しそうだ。…一応タイトルにもなってるデュラハン姉さんがどういう役割を占めるか、そこら辺も気になりますな。