鬼太郎/みなみけ/バンブーブレード/ARIA/銀魂

墓場鬼太郎2話。ねずみ男登場、そのキャラクタはまさにワシらの知ってるねずみ男であって割と嬉しくなる。調子が良くて軽薄で、そして明らかに黒い。いや黒いってェか、これまた鬼太郎と一緒で善悪彼岸の捉え方が違うんでしょうな。話運び自体は相変わらず省略や飛躍が大きいシュールさがあり、「トボけた恐さ」とでも言えそうな独特の味がある。んー、ずっとこの感じで行ってくれるなら文句は無いな。てェか1話の内容がまだ繋がってたとは思わなかった。何故か無抵抗に地獄へ去ってゆく院長先生が水木っぽいなあ。


画面も引き続いて凝り凝りな美術ぶりで楽しい。一瞬しか出てこない夜叉の墓への道行きの風景とか、ゼエタクなこっちゃで。あとその夜叉、CG使った髪の毛(か?)の表現がかなりの雰囲気でこれは当たり。かっちょよろしい。あと大塚周夫は見事にねずみ男でした。杵柄やねえ。


みなみけ〜おかわり〜・3話。三女さんのご友人たちがパジャマカーニバルをするので次女の人が舞い上がって余計なことをする、という毎度の話。その合間に隣に引っ越してきた「冬」の人の伏線仕込みあり。あくの強いキャラ面々の中にあって、この素直っぽい性格はどう動かされていくのかな。まいいか、どうにかなるやろ(なげやり)。


これは好みの問題だとおもうが、どうもテンポがもっさりしていてちとかったるい。この三分の二の尺でタイトに見せてもらう方がエエような気がするな。要所々々でムリヤリ差し込んでくるちょいエロネタは楽しいのですけどね。…にしても、主要人物意外は黒ベタ扱いってのは必要以上の視覚効果があってちとバランス悪くね?


BAMBOO BLADE・15話。合宿本番、練習試合でアレコレやって仲良くなったお嬢さん方と一緒に学校で寝泊りである。女の子だけで十人という大所帯な回だったけど、各々のキャラ立てとその相互の絡ませ方にソツが無くて「上手いなあ」と思っちゃったですよ。あと、水透け体操着とか脚上げストレッチとかの(こっちでも)ちょいエロネタを積み重ねといてお風呂シーンは一気にスルー! というスカし方がバカで良かった。そこは一瞬でしまいかい! という。


みんなで剣道練習しているシーンの「重なり合い」の密度が良かったし、対照的にキリノさんの単独練習シーンの鋭さも良かったし。でも全体的には特に事件も起こらないおとなし目の話だったなあ、と思ってたらなんか不穏なヒキが。この作品のことだしあんま深刻な事態にはならんだろうが、さて。


ARIA The ORIGINATION・3話。チョコ配ってる兄さんがアカリさんとのフラグ立てたけどそれ以上進展しないお話。そういう恋愛的生々しさが希薄な作品だから当然っちゃ当然ですけどね。だからこそ、楽しげに会話している二人を交互に見やるアリア社長のカットがかなりのラブシーン要素に見えちゃいますな。どこに平均のラインを引くかの問題ではあります。


建築/美術の要素に特化した話だけあって、BGを含めた画面作りは気合が入ってましたかね。まるで絵葉書のような…って言うと誉めてるように聞こえんが、つまりそこまでちゃんと画面がサマになってた、という意味で。それにしても「(地面に落ちた)チョコもかわいそう」…この台詞! これこそがアカリさん的、ちうか「ARIAさ」だよなあ。なかなかこの台詞は言えんぞ。


銀魂90話。恋を取り持つクピドとしてのマダオさん。テメエの心情押し殺して身を引いて、願うはあの娘の幸せのみ、という損な役回りがとても似合う(上に、それだけの不幸じゃ終わらない)立木文彦の話…ってまァ、オチというか話のギミックはバレバレにも程があるんですがね。ネタの暴走が少なくてちょいと物足りない気がするのは贅沢な感想でしょうかどうでしょうか。


冒頭のアメコミっぽいハイコントラストな色使いが異質で目を引いた。踊り子ジェシカさんの魚眼気味なアップ絵といいワンポイントで色を置くセンスといい、なんかヘンな所で気合入りますのなこのスタッフは。おまけにジェシカちゃんも若本も本筋に何の関係もねーし。あと、おまけの3Dインビジブル劇場は今後の画面作りの技術的実験か何かでしょうか。神楽の「全裸アル」ボケ近辺の歯切れのよさは気持ち良かったけど。