結界師/カイジ/破天荒/鬼太郎/みなみけ

●この曜日近辺やたらアニメが多いので涙を呑んでネウロを見ず切り。見たら多分見続けちゃうだろうしなあ。今のワタシの状況下ではちょっと、ね。


結界師49話。これまた番外編に近いお話。このアークは黒芒のお城を舞台に色んな関係を見せる構成を意図しているのかもしれないな。今回は藍緋さんの担当回、彼女の内面と外面を二人の目線から描き出すという。やっと出合った良守と時音のお話は次回以降ってとこですかね。


人間に対して憧憬に似た感情を抱くアイヒさん。「他人のために身を削る強さ」とは何だろうと思いつつ、結局その答えを得ることは無い。「私たちには何もない」という彼女の思いはしかし、ある一人の人間を喜ばせることはできた。後半の火黒との絡みは、火黒がそこまでアイヒに執着する要素が希薄な気がしたので蛇足っぽいかなと思ったが、なるほど…この二人の会話は相補的な解説になっているのだな。お互いに相手の見えぬ物が見えていたワケだ。


…ってか、アイヒさんと時音さんの会話聞いてるとフミエとダイチが浮かんできてなあ。わはは。


逆境無頼カイジ10話。新章突入、んでもってカイジさんは鬱々と晴れぬ生活である。「ダメだ、たまんねえ」。こういうささくれ立つような日常描写も福本の得意とする所ではありますね。しかしそういう毎日だからってまたあの地獄に戻りたいとはそうそう思わないわけで…。


てことで登場する佐原が、カイジをしてまたもや壊滅的ギャンブルに繋ぎ止められるギミックになるワケですな。普段はダメだがいざとなると底力を見せるカイジに対し、通常から軽く上手く立ち回る佐原は良い対比キャラでんな。今回はそういう説明と繋ぎの回だったけど、視聴する側の「ああ、またコイツは闇の底へ」という負の期待をかきたてるに充分な雰囲気がありましたです。あと遠藤の内田直哉はやっぱ素晴らしいっすね。…佐原役の甲本は気づかなかったけど。


破天荒遊戯2話。相変わらずの台詞偏重アニメであり、そして脚本はリアリティが薄くてどこか寓話的な雰囲気がありますな。今回のテーマである「敵討ちは空しいものだなあ」という題目は判らんでもないが、レザボアっぽい銃口向け合いの切羽詰まった状況下であの長台詞展開はちと切迫感が薄かったか。キャラによっては撃ってるよな、あれ。


寓話的と言ったけど必ずしも悪い意味じゃなくて、刑務所をビジネスにしている署長とか各々の能力で余裕ぶっこいて脱獄する三人とか、それだけ純粋に物語的要素を楽しめるという側面はある。主役三人の関係性が未だにすべて語られていないのにちゃんと引っ張られているのは、やっぱ話作りが上手いってことでしょうね。ん、もちょっと見てみようか。


●新番組・墓場鬼太郎。朝の萌え鬼太郎は見てないけど、これやると知ってたら比較のためにでも見ときゃよかったかもなあ、と思わせるすんげえデザインのアニメ。完全な水木風ってワケじゃなくて、ノイタミナ枠で以前からやってた恐ろしアニメのノウハウをアレンジしてきた感じ。時々キャラのポーズが水木っぽくなったりして。あと原作の絵を使ったOPがエエっすな。水木のマンガの絵自体も良いが、その素材の使い方がとても気持ちよい。かっこヨロシやんねえ。


原作そのものはそれほど読んでないけど…うん、旧いマンガっぽい展開のムチャさと早さによる「違和感」があり、この作品独自の味になっているな。話の流れ自体も土俗的で、昨今のアニメ的な定番からはかなり外れている印象がある。善悪彼此、どっちにも偏らない水木しげるの世界観が割と出ていると思った。よう判らんけど。うーん、ちょっと面白いねえ。


キャストは初代鬼太郎のオリジナルで行くみたい。前も言ったが田の中勇って今期は活躍中でございますな。あとアレだ、真山亜子鈴木れい子のオバハン声競演なんてのはなかなか聞けんぞ。野沢雅子もな。すげえアフレコ風景やったのと違いましょうか。エエなあ。


みなみけ〜おかわり〜・2話。なんか学校や教室がカッチョよくなってんな。話自体は前作と繋がり気味なのに、キャラはともかく舞台がギャラリと変わってるってのはなんか不思議な気分であります。ディック的なSFみたい。…あでも、シリアス顔になったときは割と前作とそっくりさんになるよね。ヘンなの。


お話はみなみけっぽいダラダラ話でエエのですが、「長女の番長話」という大枠で最初から最後まで構成してあったのは新シリーズの雰囲気なのか今回だけの要素なのか。んーまあ、ちょっと30分引っ張るには薄かったかなと。その薄さが味なのですよ! てな境地にまではワタシ達してないですのでねえ。あと、作画は妙に細かいフリをつけてあってそこは楽しかった。前シリーズの「エエ作画」とはちっとタイプが違ってておもろおました。