復刻カレー

●スーパーに「即席ハウスカレー復刻版」なるものを売っていた。昭和四十年代当時のものを再現した商品らしい。持ちゃげて振ってみると顆粒状のカレー粉のようだ。ふーむ、面白そうなので買ってくる。


ウチに帰って開けてみる。確かに顆粒であってなるほどね。舐めてみるとかなりやさしい味付けである。よっしゃ、ここは腕にヨリをかけて料理しない。簡単にお手軽に作るべきじゃろ? 折角だしさ。


材料は人参と玉葱とじゃが芋と牛肉。肉だけは(主に値段の面で)スジ肉というイレギュラー素材を使う。ちゃんと煮込むと旨いよ? スジ肉カレー。てことでとりあえずスジ肉を下茹で、圧力鍋なのですぐ煮える。その間に、油断するとすーぐ煮崩れさせてまうヘボ料理人のワタシをフォローするためにですな、野菜を軽く素揚げしておくのだ。こーするとなかなか煮崩れなーい。…肉煮えた? じゃ野菜ぶち込んで水入れて一煮立ち、しばらくしてからルーを入れる。なじんできたところで出来上がり。しばらく置いといて夕飯に喰う。


…帰宅して部屋に近づくと判るその雰囲気。あああ、これはこの匂いは! かーさんのカレーというよりはばーちゃんのカレー、さらに言うならば「給食カレー」の匂いだ! カレー皿に飯をあけてルーをかける。もうなんつーかまっ黄っ黄。ブイヨンもコンソメも加えてないのでやたらに味が軽いが、たーしかにこれは懐かしい。しかしこれ、ちゃんとベース作ったらそれに負けそうなくらいにやさしい味だな。ああそうだ、牛乳混ぜたらもっと給食っぽくなったのに。残念。


ルーは使い切れずまだ残っているが、粉なので他の料理に使いやすそう。そうだな、炒め物にでも使ってみますか?