侍/妖奇士

SAMURAI7・25話。一点突破、かかれい! ってことでカンベエたちは都へと突っ込んでいくのである。ウキョウはカンベエたちに戦術あるを疑うが、カンベエはというと「策など無い」と言う。最後に来て無策吶喊とはちょいと少年マンガっぽ過ぎないかな、と思わんでもない。そんで今まで悪辣無碍にことを運んできたウキョウも妙に頭の悪い反撃に出たり。うーん、最後はベアナックル勝負なの?


それならそれでいいんだが、戦闘シーンに勢いが不足してるのでイマイチ盛り上がらんかったな。機械相手じゃ物足りない、ってとこですかね。敵陣地に突入してからの剣戟の方が遥かに見所満載なのはちょっとどうも。


ヘイハチの楊志っぽい自己犠牲散華は定番だけど、キュウゾウを(誤って)殺してしまうのがカツシロウ、というドラマ作りはちと意外性があって面白かった。それを受けて「もう少し生きてもらうぞ」と言い放つカンベエが良し。なんだけど、撃った後に崩折れるカツシロウの動き、コンテ段階で繋がってないことなかった? ちょっとヘンだったような。


天保異聞 妖奇士5話。ヒトガタの妖異を退治るユキさんであるが、面倒なことになりそうなんで異人少女を連れて逃げちゃいましょか、てなもんである。しかし面倒ごとからは逃げられず、人殺しの疑いをかけられてしまう。いや。それは本当に「疑い」なのか? 澱の如き過去を忘れようとしているだけではないのか?


ここにきて、やっとうえだゆうじ声の脳内友人の謎が表面化してきた。脳内と言うよりはユキさんにしか見えぬ妖異であるようだ。異人娘はそれを悪魔に類するものと見ているようだが、さてその正体は。


結構ヘビーな話を振ってるんだけど、やっぱし表現形式と内容があまり噛み合ってないような気がするなあ。じっくりと粘着質に語るべき重さのエピソードだと思うんだが、しゅるしゅるーっと普通に見られてしまう。友を殺したこと、記憶を抑圧してきたこと、そしてその心に忍び込んだのは人ならざるものであるという恐怖、そーゆーゾワゾワ感がちょっと薄い。何だろう、理知的に語りすぎているのかなあ。よく判らん。