ジョジョ/ニンジャスレイヤー

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース・46話。そして花京院の退場話。出来るだけのことを最大限行い、しかし強大な敵の前に一瞬で打ち倒され、それでも最後の最後に重要な「言葉」を残して去ってゆく、というなかなかにおいしい退場っぷりではある。割と外交的でストレートなキャラの多い第三部パーティの中にあって、どっちかというと内省的な立場である彼のキャラは一行の面白いアクセントになってたと思う。退場話をするに当って彼の生い立ちと旅の回想を入れてくるのはベタながら良い効果ですわな。…回想シーンの中に、ポルナレフへのひじ打ちがしっかり入っててちょっと笑っちゃったけどさ。

さて。花京院さんの死を賭した推察により明らかとなるディオさんの能力、それこそが時間停止である。確かにラスボス的でチートな技でして、それだけにかなり扱いの難しい能力ではある。やろうと思えば何をどうやったってジョジョ一行に勝ち目はないのだが、まあそこら辺はディオの方が結構敵を甘く見がちで慢心するキャラだからね。そこらも含めてディオというお人ではあるのだが。

…にしても、本人も言うてるけど「5秒間時間を停止する」とか、かなりアバウトな設定だよな。感覚的には確かによく判んだけどね。マンガ的効果なのかどうなんか判断つかないくらい、5秒間で喋りっ倒してたりね。ま、ジョジョの仕掛けにあんまり厳密さを求めても仕方ないとこだけど。それとあの空を飛んでる絵面、まあスタンド使やァその程度出来るっちゃ出来るだろうけど、アニメとして動いてみるとホンマガッツリ飛行しててなんか面白かった。こういうシューティングの自機あるよなーとか思っちゃった。

ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン・9話。ただでさえ尺の切り詰められたこのアニメにおぃて、冒頭からガイナックスお得意の何にも起こらない長回しフィックスが出てきて「大丈夫かいな」と思う。ほしたらやっぱり前後編ってことで、つまりまあフツーのアニメ構成なら30分枠1話のボリュームってこってすな。てことであの話のあとならこれかなー、という予測通りタヌキ暗号話、その前編である。

このシーケンスの見所はやっぱダイダロスとサイバー空間の描写だろうが、ダイダロスの実にキモいキャラクタはこの尺にしてかなり表現されててなかなかよろしい。東屋からキック連発の後「ドーモ、ダイダロスです」×4→「多重ログイン!?」→アイキャッチ、のすっとぼけたサスペンスは流石に演出が上手い。ちょっと笑ってしまったよ。あとハッキング時のピーガー音はとてもいいアニメ版演出だと思いました。ダイヤルアップかよ!

このエピソードはちょい前に余湖版のマンガが公開されたといういいタイミングなんだけど、思いのほかイメージに共通性があってちょっと面白かった。キャラはわらいなく版の叩き台があるとはいえ、セットデザイン等もかなり違和感なく共通してたってのは…事前にすり合わせてんのか、あるいは原作小説の描写がそんなけヴィヴィッドだってことか。ま、ワシは白目向いて気絶してるナンシーさんが見れたので割と満足ですけどね。うん。