ジョジョ/宇宙兄弟

ジョジョの奇妙な冒険・3話。ディオが開き直って石仮面をかぶり、大いに驕った直後に負けるまでのお話。相変わらず超絶作画というワケでもないが、長台詞の多いこの作品をダレさせぬよう、画面から全体の流れから上手いこと再構築しててかなり感心する。次回からはいよいよ波紋編っちうことで、キリよくまとめるために苦心してるなあっちう感じですかね。

たとえばディオが仮面をかぶる前に一席ぶっている「人間の限界」の話、あるいはジョジョの父とディオの父との古い逸話など、ややもすると一番に削られかねないエピソードをこそ残しているのに制作側の意欲を感じる。そうよね、特にジョジョの1部2部あたりは作品テーマたる「人間賛歌」が濃厚に出ているから、テイストを出す意味でもこの辺の要素は外せない。古臭くてエエと思いますよ。

その一方で結構画面修正のキビしい回でもあった。全編通してそうではあるんだけど、特に初期のジョジョモダンホラー…というよりゴアでスプラッタな描写多いものね。にしても、頭半分ぶっ飛ばされる「サツのダンナ」のシーンなどはともかく、掌に槍を突き通させて防ぐディオとかあの辺も修正対象になるんやなあ。結構厳しいよね。

上記サツのダンナに長嶝高士。3部ゲーでカーンとかやってたっけ。そういや大川透のおっさんも3部ゲーだ。…他のゲームやってないんだけど、まあそのうちカブリも出てくるやろなあ。

宇宙兄弟・29話。いよいよ打ち上げ前のご一統だがどうも天気が優れない。文字通り暗雲たちこめる状況にヤキモキする(主に周囲が)というお話。…なるほどね、このハッキリしない天気はムッタさんの心象内部でもあるワケか。さっさと先に行ってしまう弟・ヒビトに対するモヤモヤした心情。無論兄弟として大いに認めるところであるが、大人になってからしばらくはヒビトの努力に対して距離を置いてきたという負い目もあると。

でもまあ、ことムッタさんにおかれましては、視聴側からはそない心配する要素でもないように見えるのね。それは今までのお話から出来上がるムッタさんのキャラクタによるものですわな。自己評価低くていちいち悩むが、でも割とすぐに快方に向かうという天性の明るさがあるのがムッタさんだ、というね。

周囲の人間模様の中では、このキワキワ前日になって「眠れないのよねえ」と言うてくる母ちゃんがなんかよろしかった。そんな雰囲気カケラもなかった彼女が見せる不安、やっぱおかーさんなんだよねという描写が結構、クる。あとは何だ、海辺でカニと戯れつつ「カニ喰いたい」とひとりごちるセリカさんがなんか怖かった。何見ても食材だというその心意気やよし…よし? あと心の中の声低いよ!

貨物と人間を別々のペイロードを持つロケットで打ち上げるってのはコンステレーション計画やよね、とか思って見てたけど、ふと「マルスロケットだっけ? あれってアレスじゃなかったっけ?」と思って検索したら…あらら、現実のコンステレーション計画って中止になってたのね。それでロケット名も別神話の同じ役割の神に変えてたのか。うーん、中止かあ…残念。