Fate/宇宙海賊/宇宙兄弟/謎の彼女/アクエリオン/ちはやふる

●さァ…溜まったアニメ見るぞ見るぞ…うん。

Fate/Zero・21話。セイバーVSライダーの一戦。持ち前の征服王的気質によって、何かとセイバーのことを気にかけているライダーさんであるな。いかにセイバーが目が離せない・素質があるつったってここまでずかずかと介入してくるってのは、何だか近所のおせっかいオバハンのような心安さがある。そんな人間がアイリさんをさらったりするかしら、と思ったらやっぱしそれは別人、キレイさんに唆されたバーサーカー/カリヤ兄さんによるものでして、っちうね。

本家ライダーよりもライダーなセイバーによる「のりもの勝負」は一旦おしまい。しかし今回のメインディッシュは上記キレイさん、カリヤさんのドラマである。殺してやりたいと願ったトキオミさんが実はとうに死んでおり、全てこの人のためにと我が身捧げたアオイさんには呪詛と痛罵の言葉を浴びせかけられ、挙句の果てにアオイさんに手を掛けて自滅してしまうカリヤ兄さん。何がどうって、この一連の(ギルさん言うところの)三文芝居は純粋に「そういうのが見たいと思ったから」でセッティングされたってェのが業深いよね。あるいはこの悲劇が聖杯戦争の展開に影響するシカケの一つなのかもしれんが、それにしても、っていう。

てことで今回は上記カリヤ兄さんの悲劇演技が一番の肝でしょうな。ガットレンチングで搾り出すような一連の台詞は、演出のタイミングも相俟ってなかなかの聞かせどころになっていた。あとキレイさん、カリヤさんとの会話における楽しげな表情やゾーケン当主への不快感など、格段に感情が豊かになってますなあ。主にアカン方向ではありますけれども。これまた演技者自体が楽しそうに演ってはってねえ、ホンマに。

モーレツ宇宙海賊・21話。宇宙ヨットレース・ネビュラカップの開催。悪魔の白鳳女学院と悪名轟く弁天丸海賊団が一堂に会したこの大会、平穏に済むはずがねえのである。ふたを開けてみれば襲撃者の目的は弁天丸のマリカ艦長で、数年前のハッキングの下手人はリン部長で…あー、確かに白鳳が全ての元凶であってコイツらが居なくなれば丸く収まるんじゃねーの? っちうね。マリカならずとも「たはは…」のひとつくらいは言いますわな。

レースシーンは結構盛りだくさんで、何かかんか盛り込めばあと1週くらいは引っ張れそうな雰囲気もあったな。アイちゃん、前半で星座の本を買って「各々の星系特有のものなので記念になるんです」っちうのはささやかながら良いセンスオブワンダーだな、と思ってたら後半の展開にちゃんと生かしてくるとか、ほんに今回の主役よね。結局入賞は逃したけど(妹姫様はキッチリとロープのズルで二位ンなってるしな!)。

てことで、ショートエピソードとしてエエ具合のまとまりだったと思います。アクションありシナリオのヒネリありでなかなか楽しかった。えーあと、何か知らん、普段のケインさんとコーチ役のケインさんはやっぱ別者じゃないのってな描写がチラッとあったような雰囲気だが、どうなんでしょうね。先週出てきた謎のフード男がからんでたりするのかしらん?

宇宙兄弟・9話。宇宙飛行士の二次試験に合格したムッタさん。そんな高揚感と弟の「遺書」を見た複雑な感情を抱えつつ日本に帰ってくる。国際宇宙ステーションの通過を見た後、合格記念の居酒屋打ち上げパーチーに出席したりなんだりするのであるが…っちうね。

セリカさんのISSへの思いを知り、自分の浮かれ加減を省みるムッタさんであるが…まあね。人それぞれ事情はある。次回でまた語られるであろうが、幼い頃からの宇宙への憧れを実現するために進んでいる、なんてエエ話じゃないっすかムッタさんも。なーんかご同僚に白い目で見られたりしてるようだが、その辺もヘコみつつ越えてってくれるだろうな、って気はします。…ゆくゆくは上記の「遺書」に関わるような大きな事象にもであったりするのだろうけれどもね。

今回個人的に一番印象に残ったのは、ISSにて「今地上に自分の兄がいるんだ」と聞かされて「じゃあ手でも振ってみるかな」と地球に向けて挨拶するあの飛行士のシーンですかね。宇宙と地球、すさまじい彼我の差をテクノロジーで埋めつつの根源的な人間同士の挨拶、っちうネタがワンダーで良かった。あとはそうねえ、この作品ってかなり声優さんにキビしいよね、というアレ。チョーさんにものまねのムチャ振りしたり、沢城姉さんにあの役もこの役も振ってきたり。セリカさんに少年ムッタに忠犬アポに真壁の娘さんに…って、ひょっとして沢城さん、好きでこんなけの役やってるとかか? いやまさかねえ。

謎の彼女X・8話。アバン早々から椿さんの夢、卜部さんのパイタッチシーンである。そんな夢見ちゃったもんだから椿さんは朝から悶々として過ごし、家を出歩き徘徊し、そして卜部さん本人に出っくわし…っちうね。ちょっとした紆余あって夢のパイタッチ経験には成功すんだけど、KENZENな高校生男子がそんな経験しちゃったら寸止めしてる余裕なんてねェぞな、と思ったら卜部さんの涙によって制動がかかる。…押し倒してる時の相手の涙、ってのは何かこう、いたたまれないものがありまさァな。「悲しいからじゃない」といわれても、ねえ。

椿と卜部の二人を接近させるためのギミックだからという理由はあるにせよ、彼女の部屋に初めてお邪魔するシーンの空模様が曇天、ってのは実にこの作品らしいモヤモヤ感覚だと思う。先行きが見通せない曇った空、しかしそれは決して不快な感覚ではない。よく判んない、謎の彼女だからこそ、椿さんは卜部さんが好きになったのだ。少しずつ変わってゆく二人であるけれど、その先の判らぬ変化さえも楽しんで享受してゆくこってしょう。多分ね。

あと、卜部さんに訊かれて素直に淫夢の話をしてしまう椿さんがかわいい。てか正直すぎる。まあどのみち、唾液コミュニケーションされればどうあってもバレバレなんですけどねえ。

毎度ながらというか何というか、今回もフェチ対象はよりどりみどりである。語り起こしのちちも然りながら(やっぱダークカラーのセーターをぐっと持ち上げる胸の隆起ってのは定番よね)、脚とか唇とか耳とか涙とか、そらもう盛りだくさん。ようまあ毎回いろいろと思いつくわな、という。でも高校生の段階でここまでフェチ方面満載の経験すると、かえって歪んじゃいそうな気もしますが…まあ、あの素直な椿さんだしね。大丈夫か。

アクエリオンEVOL・22話。地上にてはカグラとアマタの対峙シーン、上を見れば巨大ロボによるチャンチャンバラバラ砂埃。やっぱし死にそうで死んでないシュレードさんと、死にたくても死ねないゼシカさんの対比はなんだかそのう…ゼシカさんが一方的にかわいそうな役回りでねえ。なにがどう転んでも幸せになりそうにないゼシカさん、果たして彼女の明日はどっちなのやら。

対比と言えば、ミカゲと不動も陰陽で対比される存在ということらしい。確かにお互い、テメエの世界にて判ったような判らんようなこと言ってる存在ではあるが…うーむ、今回の様子に限ればどうも不動さんの形勢はどうも芳しからず。やってること大概裏目に出てるような気がしますが、大丈夫か? まァ主人公側のお人でしょうし、王道逆転なドラマツルギーのためにも一旦ビハインドを取らないとアカンってのは判りますけどもさ。なまじ超越的なキャラしてるもんで、成果を出せないとどうも立場が悪く見えちゃうぞ不動の旦那。

さて。やっぱしここ数話はちょっと迷走気味というか、語るべき内容に対してその表現形が上手いこと形になってないような雰囲気というか。隠喩暗喩もエエんだけど、その辺盛り込みすぎてパッと見ィの流れがとっちらかってるような気がする。全て見終わってからの俯瞰で「あ、なるほどこういうことか」と腑に落ちればエエという考え方もあるけれどね。

ちはやふる・21話。試合開始、さて千早さんのお相手は誰かっつーと、大谷育江声の「天才少女」、りりかさんである。耳が良くて反射神経の早い速攻派という、プレイスタイルや資質の似たもの同士の戦いは一体どうなるか、っちうね。今まで学生主人公として目の前の壁を乗り越えるという状況が多かった千早さんであるが、ここで逆の「先達として追ってくる者を見る」っちう立場になったワケね。りりかさんといい勝負しつつも「判るよその気持ち」とか、お姉さんですな。

師匠から「早く取っていいよ」との許可をもらって本気を出すシーン。ほらアレだ、バトルものの途中で「なかなかやるな、では俺も本気を出さねばならないようだ」とか言いつつ手足のウェイトを取り外すヤツそのまんまだ。オーラ出てる出てる! 怖いよ! あと試合中のほんの一瞬のカット、部屋の隅の方でしっかり立ち上がって相手を睥睨している須藤さんに気付いて笑ってしまった。相変わらずのドSやな!