海月姫/屍鬼

海月姫・10話。海月ドレスを作ろうとアレコレやる蔵之介さんである。行動力はあるが見切り発車で後先考えないお人なので、何かにつけて騒動となるのはいたしかたないわな。それでも何とか、チエコさんの和裁スキルと月海さんのオタモード発動によって海月ドレスは形となるも、しかしこれを具体的に商売として進めるにはまだいろいろあるはずだよね。さて。にしてもチエコさんって能力高いよなあ。この天水館メンツにおいて、ほぼ唯一戦力として勘定できるお人ではなかろうか。月海さんもまあ、そうだが。


一方の修さんは、稲荷さんにエエ様に手玉に取られている最中である。どこまでも経験不足で拙い彼の対女性交渉能力は、稲荷さんにとってあしらうに余裕の状態であるのだが…あら、その一本気さが妙なフラグを立てましたか? 攻める側が攻められる側に取り込まれてしまうという、ミイラ取りがミイラになるとか/リマ症候群とか? 違いますか。まいいや。


いろいろと状況は進みつつあるのだが、これって1クール作品だっけ? あと少々の話でちゃんとシメがつくのかしらん。まそれは来週見てのお楽しみだけど。あと、毎度ながら子安運転手さんは最高に薄っぺらくてエエキャラやなー! 「やっぱり死んでましたか? 高飛びしますか」じゃねェよ!


屍鬼・21話。屍鬼狩りは酸鼻を極め、そして人間側の思考は加速度的に麻痺してゆく。まるで農作業のついでのように死体を処理してゆく人々。屍鬼側のゲリラ的抵抗はあるものの、ここにきて両者のパワーバランスは完全に逆転している。両陣営ともに「身内に身内を襲わせる」という戦術を取ってんのがなかなかエゲツないことではあるなあ。


即物的かつ直截的に暴力をふるう人間側の様相に対し、スナコさんと清信和尚の二人はどうにもスピリチュアルで耽美な世界に入り込んでいっている様子。スナコさん本人も言うようにどう転んでも赦しのありえない彼らだけに、まあ…そういう方向に進むしか無いわな。山入も落ち、屋敷の地下室も暴かれ、傷つき逃げるしかない清信さんたち。悲壮な美として意図されているシーケンスなんだろうけど…地下室の会話シーンがイマイチ頭に入ってこなくて、まあ彼らで納得してんならいいや、とかその程度の感想しか持てなかったのがワシの限界だ。これ、文章として読んだらまた違ったのかもしれませんけれど。


えー、お話も残り少ない状況ですが、どういう結末となるのやら。聞けばマンガの方はまだ完結していないとか。となると小説に準拠したラストになるのかな。まあどう考えてもハッピーエンドにはなりそうもなし、ドキドキしながら待つとしますか。