●商業施設のアナウンスにて「お手回り品にご注意ください」とか言っている。この「お手回り品」っちう表現はちょっとおもろいな、と思ったりする。服などカンペキに身に着けてて失くす恐れがないモノじゃなく、なんしか身体から遊離したりする可能性のある、バッグとかカサとかケータイとか…それら諸々をまとめて言い表すにピッタリ。行動や意思の最先端部である「手」の周囲に関連付けられる品、なのな。
●以前の職場の近所に武道一般（剣道やら柔道やら）の道具屋さんがあって、刀剣鑑定もしてくれていた。別にお伺いしたことはなかったが、そこの張り紙に曰く「お手持ちの刀を鑑定します！」。お手持ちってのがいいねえ。彼らにとっては日本刀ってのは行住坐臥、常に携帯しちょるモノなワケなんですなあ。
裏手に回るとそこの店舗の外回り用自動車の車庫があり、また張り紙に曰く「車は大切な兵器である」。そして使用後は整備点検しておくように云々、と続いている。どうもこの文の力点は「大切な」にあるようで、兵器であるってのは言うまでもねえ、アッタリメエなんだヨという風情。とことんアグレッシブねえ。
