モノノ怪/スカルマン/ヒロイック

モノノ怪2話。座敷童後編。題材が水子中絶であったり女の業であったりそれらを全て包含する母の性であったり、と結構生々しくてインパクトはある。また通り一遍のくゎいだん話と比べると、ばかんばかん部屋が増えたり巨大な目玉が襲ってきたりとかなりダイナミックなビビらせ手法は目新しく思う。


が、やっぱ鬱陶しい。貌の無い人々には花の歯車が回るとか、コマ送りで紙をめくるような効果とか、なんかもう小賢しいようにしか見えねえや。スジ自体が割と陳腐なのは怪奇譚としてむしろ歓迎するとこでもあるんだけど、別にこの手法で見たいかってェとあんましなあ。


あと、何だかんだで主役の人はそれほど動かないのな。いや気取った狂言回しも悪かないけど、前回の俗っぽい引きがあったんでちょっと期待しちゃったんだよねワシ。ひょっとしてバカっぽい展開にもなるかと思って。はあ。


スカルマン4話。幽霊モノレールとはまたケッタイなシステムですな。仕掛け人の意図はまだ判らないが、夜間外出禁止中のうら寂れた駅にやってくる謎の列車…って雰囲気はエエ感じではあります。残念なのはそれほど怪奇な匂いがしないことか。妙に明るいしモノレールはかっちょよすぎるし、何より二度目に主人公が関わった時のBGMが軽妙なんだもんね。別に怖がらせたくはないよってことかしら。


いろいろ。変身モノの小道具としてニーチェの超人思想ってのはちとベタ過ぎるような気がせんでもない。あと、全体的にちょっとテンポがもっちゃりしてて野暮ったいのは、そういう雰囲気を狙ったものなのかな。エエけど。あと、阪脩小宮和枝の夫妻が善人であるはずがないぜゲッヘッヘ。


ヒロイック・エイジ16話。木星近傍の大会戦は終わり、ノドスたちもその力を収め、バカ兄貴たちの画策も多分ポシャりつつあり、そして姫様は新たな戦いへと赴く…彼女を支える多くの人々とともに。ああ、彼らの旅は今始まったところなのである! 第一部完! みたいなノリの話。いやマジで「次回は半年後」でもそない違和感の無いデコレーションぶりでしたよ。キレイキレイ。


話の区切りのつけ方もそうだけど、レギュラーキャラ全員に上手いこと見所を盛り込んでいる、という作り方も良かったんじゃないすかね。双子の人がメヒタカを見てエエ作画で大騒ぎするシーンとか、そういうサーヴィスにも余裕が感じられました。BGM込みでギャグを作るとはね。あー、あとアップのキャラ作画の濃さも。


今までずうっと忍耐坊主だったメヒタカの、憑き物が落ちたかのような号泣シーンはまたキャラが出てて良かったです。あと、ちち艦長とヒゲ艦長の会話で「政治力」云々つってたけど、結局のところ、星々の民どころかノドスを二人も引き入れてしまった姫様が一番の政治巧者だよな。天然でやってんのが恐ろしい。