オオカミさん/ヒーローマン

オオカミさんと七人の仲間たち・10話。鬼が島かららしき怪文書やネットの攻撃を受ける御伽銀行だが、頭取は直截的な報復は行わず、バーゲンで大量に恩を売っといて向後に備える。…助け合い行為の何がどう「30%オフ」なのかイマイチ判らんとこではありますが、まァその辺は銀行としてガイドラインがあったりすんでしょうな。これは「そのうち大量の売恩行為が必要とされる事態が来るであろう」という予告的要素でもあるワケだ。


そしてオオカミ/リンゴコンビに刺客として送り込まれたるは中原声のキツネさんである。オオカミさんはともかく、黒い々々と言われるものの微妙に脇の甘いところのあるリンゴさんだけに、この分野での後手策は本人にとっても不本意だろう。この報復はなかなか怖そうだ、けどさしあたっては目下の危機を回避しなくちゃならない。さあご一統の運命や如何に。


とまあ、何やらクライマックスな雰囲気がもわもわと感じられる展開ではある。事前に「管理された物語世界」という枠構造を与えといて、のスタンガン襲撃は、ちょいと逸脱気味な暴力性が感じられてラストバトル前っぽい感じ。…銀行面々が総崩れな状態の今、鍵を握るのは一人だけ修行してるリョウシさん、なんだろうなやっぱ。主人公だしね一応。お相手の長靴を履いた猫みたいな人は、オオカミさんの回想シーンで出てきた猫っぽい少年かしらん。


●HEROMAN・24話。触手が暴走し壊滅状態のワシントンDCである。ここにエアボーンのヒーローマンジョーイさんの目的は、ホワイトハウス内部に閉じ込められた大統領の救出、ってことらしい。敵勢力の鎮圧や殲滅じゃなく要人救出目的ってことは、このあと一旦帰還したりなんかして最終決戦、みたいな流れだろうな。今回はその前哨戦ってとこか。とりあえず懐かしのゴゴール復活とか、そういう終末に向けての流れとかもアリ、ってことで。


そしてヒーローマン側の…主にデントン教授によるバックアップの仕込みも進んでいる。B-2三機による充電切れサポートとはなかなかに豪勢だが(一機二千億円とかじゃなかったっけ?)、米国や世界の存亡となれば拘泥しても居られまい。さらにDr.ミナミのダサマシンも活躍するようで、ワシ割と歓喜。できたらミナミさん本人もいらんことしつつ出てきてくれたら嬉しいんだけど…ま、それはムリっぽいでしょうな。


周囲を飛びまわるマスコミヘリを排除できず苦悩のヒーローマン。いかに向こうに「こちとらシゴトでやっとんじゃい、テメエのケツはテメエで拭くわさ」と言われても、また彼らの本心からそういう覚悟があるとしても、ジョーイさんは彼らの危機を無視できまい。大人の価値観と子供の正義、なんてな単純な二分法にするのは乱暴だが、少なくともジョーイさんたちにとっては「ヤな予感が形を成したもの」てのがエエトコだろうなあ。ま、とりあえずは最後まで生き残って、「何とか生還し勝利すしたジョーイさんの姿」を伝える役割を担ってもらおう。…だよね? まさかバッドエンド方面にはいかんよね? ね?