XXXHOLIC

XXXHOLIC・17話。やっちゃいけねえことをやり続ける女。しかし侑子さんは「破滅願望ではない」と看破する。それは幸せからの逃走。幸せとは、それ相応の責務の上に成り立つ概念であるが故に。…ま、試験がヤだから学校に放火するような手合いに比べりゃまだマシですよ、ってことですな。


今回はかなりキツめの「戯曲志向」の話。アバンの緊張感のある対面状況や、電球を替えつつのコミカルな調査報告など、シーンごとに設定された「舞台」からほとんど逸脱せずに話が進む。そして、それに乗っかるのはかなり濃ィい饒舌台詞。結果的に異形な存在の関わらない展開といい、ちょっとこの作品にしては異色の話でしたな。


交差点の向こうとこっちを「自動車ワイプ」で切り替えるとか、ラストにて女の前に文字通り開ける「道」の描写とか、妙に凝った手法が多かったのも印象的。うーん、毎度こんなテイストのシリーズだったらもちょっと好みだったかも。侑子さんの思わせ振りな言動が、話を牽引する道具としてちゃんと機能していたのにも好感を持った。…いつもはどうも上っ滑りなケースが多いからねえ。


あと、一瞬だけの登場だけどメガネ侑子さんはとても良かったと思います。ちちでかメガネキャラ。ああ。


●追記。今回の話、安楽椅子探偵モノの変形といえるかもしれない。当事者が直接侑子さんに会いに来てる辺りはちょっと違うか。