ARIA

ARIA・18話。ほとんど事件らしい事件の起こらないこの作品世界において、今まででも最大級ってくらいの大事が発生する。斎藤千和の長い御髪がバーベキューで焼けちゃいました、という。…うん、これを一大事に見せられるという今までのふり幅制御が見事なんですがね。


前にもちょっと書いたけど、この作品におけるギャグバージョン絵は「ここではあまり深刻にならなくても大丈夫ですよ」という指標として働いてるんだよね。今回はそのストッパーを効果的に使っていたと思う。語りようによっては過剰に沈鬱になりそうな所を、要所の「抜き」で上手く緩和していた。


アキラさんの回答である「お前はアリシアにはなれない、お前は唯一無二のお前になれ」という落し所は定番なんだけど、そのプレゼン方法がまた上手くてヨロシ。何だかんだでエエコンビなのよね、この師弟。


「その髪型、とっても藍華ちゃんらしいわね」という誉め言葉。何でもないこの台詞が、もうこれ以上ないってくらいの決め台詞になってんのな。自分らしさという要素、イニシエーションとしての変化、またその発言者が他ならぬアリシアであるという状況。お見事。


バーベキュー(つーか焼肉)パーチーの会場が波打ち際すれすれにあったけど、あれ大丈夫なのか? 潮が満ちてきたら水没しちゃうよ? …と思ったが、そういやここは火星だっけ。フォボスダイモスじゃ大した潮汐力も無いか。