ゼロの使い魔/ゼーガペイン

●新番組・ゼロの使い魔。原作等のデータは知らず。ラノベらしいですね。なるへそ。


どことも知れぬ魔法の異世界。ツンなピンク髪のヘッポコ魔法使いの弟子(弟子違うけど)が、一介のオタ男を召喚しちまってガッカシでションボリ、という、まーその、定番というか王道というか、異様に安定感のある設定の話。魔法学園が舞台だけど、主要なディテイルはほぼハリポタとコンパチっぽいな。


いかに使い魔扱いで召喚されたとは言え、独立した人間を単なる動物扱いする釘宮ロリが酷くて楽しかった。その主役嬢ちゃんは、ヘボ学徒というよりは「強大な力を持つが制御できてないのでバカにされてる」んでしょうかね。ならまあ、今後なんとでも大きな話は作れそうですな。


脚本も画面も演出も所期の目的をしっかり発揮しているという感じで、ソツの無い第一回だった。このままのノリでいければ楽しい作品になりそうですな。うーん、まあ、ワタシの嗜好からはちょいと外れるので以降見るかどうかは判らん。…おっと、一件だけ。一応「魔法成功率ゼロ%の女」ってのがタイトルの理由のようだが、多分それだけじゃないんだろうな…って、OPに出てきた零戦五二型は何なんだろう? それはとても気になる。


ゼーガペイン14話。カミナギの喪失は、キョウをしてこの世界の謎へと意識を向かわせる。真実:幻体化は人類自身の選択であったこと、人類滅亡の原因はウィルスであったこと、そして敵たるガルズオルムとは人の手による存在であること。全てが操作可能のデータで構築された世界において、キョウの試練は全て虚構であったのか。カミナギの存在も。心も。死も。…いや、違う、違うはずだ。


…とまあちょいと論理展開を急ぎすぎたケがありまして、キョウが「全部シカケかよ!」という結論に至るまでが唐突気味だったかな。相方のパクロミさんの男前度で割と画面は持ってましたけどね。つーかパクロミさんはちょっと服装に気を使いたまえ。図書館に戦闘服でいらしゃいますか。


生徒会長はカミナギ弟の記憶だけを消したみたいだが、それは応急措置に過ぎませんかね? その上副会長には腹話術人形にされててかわいそうな弟さん。…こいつひょっとして元からデータオンリーの存在なのかな? つか、副会長もサービスシーンのついでに存在の消失を匂わせてますが…悲しいのォ。


データとして残っていたカミナギの声を聞いて初めて「喪失の痛み」に慟哭するキョウちゃんは良かった。留守電ボイスで泣いてしまう、ってのは定番だしな。…しかし、これを有効にするには今回最初のカミナギ声はまさにこのデータであるべきだったなあ。冒頭から回想や幻聴でワタシらすでに聞いちゃったから、ちょいとパンチ力不足でしたね。残念。


ラストは覚えざるカミナギのサルベージの可能性を見せて「続く」。その端緒を開いたのがシズノ先輩だった、ってのが実にもうなんちうか、泣かせる泣かせる。