エウレカ/蟲師

エウレカセブン42話。派手なドンパチの中、エウレカレントンはゾーンを越えて壁の向こうへ。行ったら行ったで、その何だ、朽ち果てた自由の女神を見つけたというか、ドラクエIIIの終盤部分というか、そんな感じのバカ展開に。


まあ詳細は次週以降を見てからだろうけど、これでこのアニメの「21世紀初頭日本文化のパッチワーク」みたいな状況が説明できた、ってことでしょうかなあ。…でも、衝撃の事実というより出オチのギャグだよな、あれ。


月光号とデューイ陣営の、かなりなりふり構わないせめぎ合いの連鎖はなかなか手に汗握ったものだ。でもなー、「ここは俺達に任せてお前らは先に行け!」な展開も燃えるように演出はされてんだけど、グレートウォールが何でゾーンが何で、そこを越える意義が何なのか…ってのがことごとく曖昧だったので今一つノレなかった。ホンマ、そういう目先の目標についてはザルだよねえ。わざとだろうけど。


相方を持たざるが故に、色んな意味での「越えられない壁」にハジかれるアネモネ。見た目とキャラが尖ってるから判りにくいけど、このお嬢さんは結局ジェリド属性の子だよね。なにやっても主人公に勝てない星回り。うーん、初出時にはもうちょっと活躍するかと思ったんだがなあ。


蟲師15話。冬のさなかに春の山菜を持ち帰り、そしてそのまま春まで眠り続ける少年・ミハル。彼は「みえるひと」であるのだが、その能力は姉の不安の源でもあって…。


桃源郷や隠し里伝説の変奏曲ですかな。しかし今回はギンコ、ちょいといいとこなしでヤられっぱなし。蟲の世界は難しい、ってこってんな。ま、ミハルの勉強にはなったでしょうし、それはそれでヨロシか。ミハルの少々多動的な落ち着きのなさは面白かったけど。危なっかしいなあ。


春を装う蟲「ウソブキ」(嘯か?)の正体の秘密、叙述ミステリみたいでしたな。思い返してみれば確かに、あの蝶を見たのはギンコとミハルだけでしたね。「花のような蟲」という赤ニシンもあって、気持ちよく騙されてしまった。


あと、雪の描き方。3話の無限に奥深いような夜の雪空とはまた違う、提灯の周りだけに見える雪、という描写が凝ってた。夜の道行きの心細さがよく出てましたねえ。