ノエイン16話

ノエイン16話。なんと作監ナシで原画は三人だけ、という変則シフト。いかな過去資料の多かった回とは言え、ねえ。そんだけ精鋭アニメータをかき集めたってことでしょうかな。


さて。過去絵が多いってのは「クリカエシ」だからでして、主に1話のシーンが(微妙な変奏を加えつつ)再現される。それは過去と言うよりは可能性の一つ、言わば別のスレッドなワケですね。…にしても、1話のケムや炎はやっぱ凄いなあ。


繰り返しの中で「何か違う」と違和感を覚える、ってのは藤子Fっぽくてよござんすね。「前回と同じ所」「違う所」に加えて、「違うけど似た所」のシーンが上手い。カラスの居た場所にノエインが立ち、全く同じ動きで手を伸ばす、とか。そんな感じに時制や舞台をどんどん錯綜させて、でも最後は「あの」墓場のシーンにパチンとまとめる。お、これも上手い。


しかし何つーか、ドーンと素直に物語を展開させるって感じの作品じゃないんだねえ。今回も掻い摘もうと思えばどうとでも出来そうな話だったし。これらの(過剰な)ディテイルが最後に生きてくる…といいなあ。


ノエイン=カラス=ユウ、ってのは大体確定しそうですが、ならばノエインのあの超越性は何なのだろう、というネタが出来ましたな。シャングリラ介入は因果律の崩壊を招くそうで。あ、やっぱ強い人間原理が生きてくるのかな。