微妙な話

●「1ポイント」と印刷してあるシールが冷蔵庫に貼ってある。全部で24枚。普段買わない発泡酒をケースで買ったら缶に貼ってあったので、グラスか何かの懸賞になるかも知れないなと思って全部冷蔵庫に貼りなおした、のが大体一年前。結局何だか判らないまま放ったらかしであってそのまんまである。


んで、改めてこの状況を眺めてみるとなんかキモかった。なんつーかその、冷蔵庫とかデスクとかに「シールがちょいと貼ってある」って風情じゃないんだよね。使いもしないポイントシールが24枚も、かなり整然と貼り付けられたまま一年以上。必死なんだかそうじゃないんだかよく判らん。客観的に見てなんか怖い。


よって全部ひっぺがすことにした。時間が経ってるので剥がしにくいかなと思ったが、元々剥離前提で企画されているポイントシールだけあって割と素直に除去されてくれる。跡も残らないしベタベタもしない。剥がしては捨て剥がしては捨て、残り四〜五枚の所でふと手が止まった。


ポツポツと剥がれ残ったポイントシール。ふむ? 見た目としてはもうあんまりおかしくはないなあ。少なくとも24枚がズラリと並んでいる時のように、いろんな意味でのキモさは無い。多分世の台所でもよく見る風景である。…ならもう、別に剥がさなくてもいいんじゃね?


というワケで、ワタシんちの冷蔵庫には使うあての無いポイントシールが数枚貼り付いている。仮に誰かワタシのうちに来て冷蔵庫を見ても、何も不思議に思わないだろう。ワタシも特に何も思わない。だからまあ、これで良かったんだろうなあと思った。それだけ。