●逃げ上手の若君・6話は市河助房の耳巧者の話、そして尊氏の人ならざるカリスマの話、作画と協働する演出のキレ具合が好き勝手で感心した。作画に田中宏紀の名があるがそれ以上にいろんな知らん名前がありすぎてビックリする。作監のNogya氏も然りながら、36.5℃ってどこの国の人だよ! まあ誰かの変名かもしれんけど。その中でもMuhammad palmerなるお人が目を引いた。検索したらもう大概な経験積んでる原画マンでまたビックリした。あと途中の紙切り風のシーンがマジペーパークラフトだと聞いて「ちょっとリソース注ぎ過ぎでは」と思った。諸々、すげえな。
●小市民シリーズ・5話。伯林揚げパンの謎、というとなんとなくある種のひねくれミステリを喚起させる雰囲気があるってのは意図的なものかどうか。ロシアン辛子パンみんなで喰ったけど誰も当たり(はずれ)を名乗り出ないという他愛のないミステリだけど、そんなもん我慢してたんじゃないのォ? っていうツッコミを「実はハバネロに変更されてた」ってことで我慢できるもんじゃねーよとヘンな方向に退路を塞いだり、相変わらず妙なミステリだなあ。
冒頭、小佐内さんが謎の文句言ってるシーンがあって「ははあ、これは視聴者の考えを惑わすミスディレクションだな」と思ったらそれが正解の方角だったという、ミスミスディレクションというか何というか。それっぽいフェイクの道筋をレッドへリング(燻製ニシン)と言うそうだが、これは…何でしょうね。折角レッドへリング用意したのに視聴者じゃなくて主役の片割れである狼が喰いついちゃったというか。まあ多分これは後顧の憂いは無いケースになるとは思いますけども。多分。
そんなしょーもない話でもどこかギッスギスした雰囲気があるのがこの作者の味なんでしょうかね。前回の水ぶっかけられ話もそのまま置いてあるけど、まあ…ほっといたままにはせんだろうな。その辺次回以降かしらね。