リベンジャー/吸血鬼すぐ死ぬ/虚構推理/ヴィンランドサガ

●REVENGER・3話。今回の対象者は商家からショバ代取ってアヘンで私腹を肥やす悪代官殿。ニオさんは皮肉半分に「言われたとおりに人を斬る侍(=繰馬様)よりお優しいんでないの」と言う。それがおさむらいさまであると。侍は侍をやめられるのか、人は今の境遇や宿業から逃れられるのか。何故か繰馬を囲う幽烟の目的、裏にはその辺のギミックもある、んだろうな。

今回の担当キャラは得物も行動指針も花札、鉄火場浸りの惣二さん。繰馬様とのキルカウント比べでエエ札を引いたけど引き分けて「ぬか喜びさせやがって」というオチだが、つまりこの結果が実はアタリだったっちうこっちゃね。命拾いしたってのもそうだろうし、繰馬様とお仲間になった…ってのもそうなんだろう。あと前回の大塚明夫に輪をかけて胡散臭い、仕事人たちと薄ーくつながってる生臭奉行に子安武人。だいたいこういうののパターンは昼行燈だけど切れ者ってのだが、あまりにも胡散臭すぎて笑ってしまった。うん、キャラを付ける時には手加減しちゃダメってことだね。

●吸血鬼すぐ死ぬ・3話。サンズちゃん(やっと)登場、サギョウと吸血ゴボウ、辻田さんとカンタロウの3本。今回やたら気合が入ってて、Aパートのバトル…バトル? 作画の念の入り用とか場違いに上等だったんだけど、それ以上にカツカツと響く演出のテンポがすごく良かった。(悪くはないんだが)ちょっとかったるい回と比して、緩急の「急」部分がヤケクソにシャープで気持ち良い。その上なにげに各パートとも今後の展開に重要な内容なんだよな。この作品の地雷埋設的シリアス要素の極北であるナギリ・カンタロウのお二人は、今回アニメ化でどこまでやれるかしら。

各話ゲストの演技も良い。中でもサンズさんの伊瀬茉莉也の暴走ぶりが本当にお疲れ様って感じで感心した。サンズちゃん、ピンク髪サイドテール低身長トランジスタグラマー黒スーツギザ歯星目猫口という過積載にも程があるキャラデザインだけど、不思議とまとまってんだよな…。これで何やっても空回りのすっとこどっこい娘ってのがまたいいねえ。

●虚構推理・3話。ムロイさんのアリバイを証明できるのが雪女だけとなれば人間世界の法律ではどうしようもないので、ここでおひいさまが介入して事件解決…のハズが雲行き怪しく。ムロイさんがマジ犯人になりそうな流れは、この作品の構造を知っているこっちからしたら「虚構」であると判ってはいるんだけど、それでもなかなかにリクツ高くてサスペンスフルだ。そりゃムロイさんも趣味が悪いと言うわな。それがお二人の関係性を強固にするためのものだとしても、である。

そしてやっぱりおひいさまの品性が地に落ちてんの見るのは楽しい。信頼を得るには一発ヤってるはずだろという言いようも然りながら、その手つきはやめなさい。相変わらずだなこのお嬢さんは!

ヴィンランド・サガ・3話。バカ息子の「通過儀礼」の為に殺されようとしているトルフィンとエイナル。抗うエイナルに対し「俺を斬れ」というトルフィンには全く生への指向性が無い。「今まで生きてきて、いいこと一つもなかったよ」という彼のセリフに嘘はないだろうが、しかしまだ彼には悪夢を見るという力がある。正だろうが負だろうが、それは多分彼にとって何らかの擾乱要素である。まだ死んではいけない。まだ。

「蛇」に小松史法、アルネイズに佐古真弓とシブいとこ当ててくるよね。両者ともどっちかっつーと実写吹き替え系のお人だし、そういう質感が求められてんだろうなとは思う。そういや佐古さんは虚構推理の六花さんだっけ。今期も出てこられるんかしらん。