よふかしのうた

●よふかしのうた・11話。探偵のアンコさん登場。気怠い雰囲気のスレたお姉さんであり、その本質はなかなかシリアス。彼女が追っている吸血鬼の先生は、これまでヤモリさんが見てきたどの吸血鬼とも違う…自身の嫌悪と後悔と苦痛に満たされた、どうしようもなく不幸な存在である。ヤモリさんは吸血鬼について、まだ何も知らない。

アンコさん登場の初っ端からラストカットの標識の群れの絵まで非常に統制の利いた画面作りで、不安定でシンプルな構図と不穏なカラーシェーマが今までの話とは一線を画すテイスツではあります。沢城みゆきナチュラルなすれっからし存在感もいいし、今回ゲストとして死んでゆく吸血鬼の山路和弘も「あーそりゃこのクラスのキャスティングじゃないと場を持たせられんわなあ」という渾身の演技で見せる。いやあ、見ごたえあったですわね。