夢の話は誰も聞かない

●夢を見る。なんかやたらB級映画というか90年代OVAみたいな安っぽい雰囲気の夢だったので書いておく。

フロアごとに別の世界になっている高層ビル。階を移動しつつ巨大な異形から逃げたり殺人子供集団から逃げたりしている。それで死なない辺り自分は体が丈夫らしい。あるフロアは夜であり、中央部は巨大なホール、立体的で複雑な構造になってて、ごみごみしていて人だらけ。天井近くの小さな暗いバルコニー、柱の裏で人目を避けていると色の薄い少年に付きまとわれる。下で「出たぞ」との声、顔見知りのごつい男とその仲間が何か巨大な武器を持ってビルの外(このフロアの「世界」)に走り出している。目ざとく自分を見つけられ、お前も来いと言われ渋々出る。すると少年が変形して武器になる(「オノガン」という名前らしい)。この世界は赤い皮膚、黒い羽の「血種」と呼ばれる異形たちが人を襲うという。しかし今回暴れているのは血種の人側シンパで、でかいのと細いの二人組の人間の女である。何やら冒涜的な血種の教義を叫びながら、デカい女は数メートルもある白い箱を振り回している。箱は鈍器でもあり銃でもある。知り合いのごつい男がそれに向かいかけるが、突然飛来した浮浪者の小男が彼の顔に取り付いたことで後ろざまに倒れる。小男は何か教義を呟いている。細い女に操られているらしい。やがて男が顔から離れぶつぶつと教義を呟きながら去ると、知己の顔は血まみれ、口にはガムテープで倒れたまま動かない。仲間とあわててテープを剥がすと口はズタズタ、すべての歯がない。しかし突然目を開き立ち上がる、そして一声叫ぶと欠損していた歯が全てそろう。この男も何らかのかたちで人ならざる者になっているのか、と皆が驚く…ってとこで、待てよ歯が再生するシーンは今のようにジャキンと出てくるより一本一本がぐいぐいと出てくる方が怖くていい演出じゃないかな、とやり直したりする。目が覚める。

安っぽくて嫌いじゃない雰囲気なのはいいけど、せっかくの少年武器・オノガンが結局使われずに目が覚めちゃったのはちょっと不備ではある。出したなりで忘れちゃったんだろうな、自分の無意識が。