ハコヅメ/平家物語/ルパン三世

●ハコヅメ・2話。DV及び家族間性的虐待、一筋縄ではいかないのは人間関係の錯綜によって表面に出てくるものが様々だからである。原始人が進化して現代のヒトとなった過程で得た複雑性の、これは負の側面と言える。そういう話をいろんなゴリラの居る立場から語る話でした。…マキちゃんに花澤香菜、北条係長に小山力也と演技派で固めて隙が無いキャスティング、まあこの作品傾向ならそうだろうなあって感じ。吹き替え畑などのあまりアニメ系じゃないとっから引っ張ってくるってのもアリでしょうけどね。

●新番組・平家物語。私は文学部出身なので、原典のお話を知りません。なぜなら文学部だから。精々が「平家帝国興亡史」的なアレですよね、ってくらい。なので割と純粋にお話を楽しむことができる。文学部だからね。山田尚子・吉田玲子、つまり京アニの制作側ラインの作品をサイエンスSARUが統括する、ってのは面白いしそこそこ大きな意味があるなこれ。高野文子デザインは好きなので、それはそれとして。

第1話は主人公、というか狂言回しだろうか、平家のお陰でみなしごとなった「びわ」の存在と平重盛が交差する辺り。事前の期待値そのまんまのたっけぇクォリティでもって画面を作ってあるのでそれだけで見てしまう。またキャスティングも極力演技にマギレの無い、がちがちのとこで揃えてあるので聞きやすい。平家にあらずんば、とかこれぞ平家悪行の始めなり、とか押さえてくれるのでなかなかお話もわかりやすい。とにかくまあ、あんまりケチの付けようもないデキではある。…でもOPは祇園精舎で良かったんじゃないかな、って気がするが、まあそういうワケにもいかんでしょうか。とまれ、視聴しましょう。面白い。

ルパン三世・13話。2クール目ってことでホームズ譚は終わりなのか。せっかくモリアーティ出てきたのに、あれは単なるファンサービスだったんかな。まいいや、ルパン三世の「爺様」と「母親」が絡んでくる、言ってみればなんかドメスティックな話みたい。大きな要素として女性がフィーチャーされてるようで、シリーズヒロインみたいな花屋のお嬢さん、敵のシュラク隊かネネカ隊みたいな女性ばっかりの一団、現場指揮官っぽいキャリア姉さん、そしてその事件を見る様々の(多分今後ゲストで出るであろう)女たち。…まあその、今んとこルパンの過去ネタってのはそれほど牽引力は無い…っつーか作品ごとになんとでもなることだしねえ。辛気臭そうだし。ともあれ、次回以降の引っ張り方で面白さが出てくるだろうか。それを願っておこう。

あと次元にコブラツイスト決められるとか、壁際で銃撃受けつつ走るとか、妙に過去作品オマージュが出てくるのは「ルパンの過去」つながりでの匂わせだろうかしら。