ゲッターロボ/サニーボーイ

ゲッターロボアーク・9話。海底の恐竜帝国にまで侵攻してくるアンドロメダ流国。彼らは人間/地球をこそ宇宙の害悪だと言い、全霊をかけての総攻撃を宣言する。…よう判らんがこれ絶対、人間や地球というよりゲッターが破滅的なことやらかしてんだろうな。それはそれとしてタクマ達の立場からするとはいそうですかと殲滅されるワケにはいかないので抵抗してんのだが、ここで真ゲッター/ゴウさんの負担がすげえでかい。この人居なかったら一瞬で話終わってた気がする。なんやかんやでコンタクトのヤツみたいな時空転移装置によって敵本陣に転移し出会ったのが辻親八の巴武蔵、ってのはなかなか熱いことであるな。

今回所々で妙にキャラの顔がかわいかったり丸っこかったり、あるいは濃い目の筆致だったりしてて見てて「今日ちょっと独特の絵だな」と思ったけど、スタッフロール見ると作画系は全てネクストアニメーションスタジオ、検索すると台湾のスタジオらしい。ゲッターロボのようにキャラ作画の許容性が広い作品だと、こういうのアリだなとは思ってしまった。元からこのキャラデザでも問題ないくらいだなあ。

●サニーボーイ・8話。犬のヤマビコさんの過去について。どこかトボけた立ち位置の彼について、まあ何だ…ようここまでヘビーな「5000年」を設定できるもんだなという、そんな回想話。彼はただ単に「今のこの世界が続けばいいな」と思っただけなのに、それすらも判断と人間性と主人公性が足りぬ、とばかりに誰も悪くない最悪性へと落ち込んでゆく。破滅へのキッカケをもたらす「戦争」という青年も、ヤマビコさんが心酔する無私で全能な存在であるコダマさんも、あまりに寓話的すぎて身と心のあるリアルな存在とも思えない。多分、ヤマビコさんが苦しんで何かを語ること…その為の世界と人だったんだろう。いや、メタ的にもだけどその下のレイヤでも…ある程度はねえ。語り終えた後でニャマゾン姉さんが「一緒に寝ていい?」つってんのがすげえいい距離感の親愛の情でよろしかった。

コダマさんに竹達、戦争さんに遊佐。ヤマビコ犬のツダケンと合わせて、もう朗読劇と言っていいくらいの質感量感であっぷあっぷしました。ちょっと意識高すぎるアニメではあるなあ。