メガロボクス/ゴジラS.P/ダイナゼノン/バック・アロウ

メガロボクス2・3話。チーフのトレーナーとして歩みだすジョーは、しかし当然ながらこれまでの代価を払わねばならない。クスリの離脱症状と共に現れる南部のおっちゃんの言葉は、自分自身が作り出した呪である。…攻撃的な自罰性であるその呪に対し、排除でも無視でもなく「もう一度俺と戦ってくれ」という…そうだねえ。これも自身の影との融合、ってなモチーフではありましょうかなあ。でもこっからは更に上部レイヤ、移民であるチーフたちが切り抜けるべき苦難に対してはキッツイことの連続だろうなあ。地回りのヤクザ相手に、正々堂々はちょっとナイーヴ過ぎたってことやろねえ。なんとかいい着地点でもあればいいけども…どうだろうなあ。

ゴジラS.P・4話。割と本格的にいろんなキャラが登場してくるのだが、独立自衛ジャーナリストに巨大組織の科学者に実行部隊のヘッドにそれに上から噛んでる政治家に、とどいつもこいつも癖が強そうでいいねえ。

んでアーキタイプなる超自然的物質について、光を閉じ込め外部からのエネルギーなしで増幅するというレーザ永久機関みたいなの、という無茶苦茶な代物だが、エネルギー保存則についてまず初手で釘をさすのがSF作家の脚本として信頼度が高い。でもまあこの情報だけなら(トリックがないとして)、分子構造などに高いエネルギーが内包されてると考えてもいいよな、とは思います。空間だけじゃなく時間方向へも屈折するってのはとてもいいネタなのでオッケーですけども。なんかチオチモリンみたいだな。

あとアーキタイプという名前そのものねえ。メイさんとユンさんの会話で「謎の答えはもとからそこにある」ってのを合わせると…なんかすげえ根源的な方向にまでネタが行きそうな気がする。怖い怖い。

●SSSS.DYNAZENON・4話。今んとこ怪獣襲来の危機と各個人の事情がほぼ並列して描かれている。もとより「作られた世界」的なネタの作品だし、その辺がそこそこシームレスに繋がっていくだろうことは予測は付くんだけどね。今回は怪獣という存在について、それは人が望んだ一面なのではないかという話もちょろっとあり、そしてちせさんにもある程度の役割ができたけど…でもなんか不穏なんだよなあこの子の立ち位置。つーか、背後にあるだろう重さに比してみんなかなりユルい感じなのが割といい。敵味方の関係とか、会話のバシッと決まらない感じとかね。風邪引いて決め台詞ごとにゲホゲホ言ってるヨモギさんが象徴的。あとどうでもいいけどヨモギさんちの体温計、俺んちのと同じだ…。あれ結っっ構古いぞ。

●バック・アロウ・16話。あっちう間に2か月も経っちゃうのが展開の早い本作ならではである。フィーネ姫様が独立国家エッジャ村の顧問になり、リンガリンドの平和を目指すがルドルフさんはそう思わないんである。レッカを焚きつけるに小物ぶりも美しいテイさんと、新たな陸上戦艦を使ってかき回しにかかる。彼に神託を授けてる上位存在は何なんでしょうね…今回登場の「怪しい」を絵に描いて額にはめたみたいなフードの人がその手のものかしら。あとグランエッジャの国王になったアタリーさん、なんでちち見せ服なのか。それがあの世界での高貴な人のイメージなのか。いいことですが。