バック・アロウ/裏世界ピクニック

●バック・アロウ・5話。シュウさんが寝返ったとなれば真っ先にやってくるであろうカイ将軍。あまりにも強いが直情的すぎる彼を奇策でかわして生き延びるシュウさんである。シュウさんがもうマジで変化球と策謀に寄って立つキャラなので、どこまで主人公側についてくれるか…まあ物語の面白さとしてそのうちキッチリ裏切ってくれるものだと期待してるけれども、「世界を変革したい」というその根幹は多分最後まで揺るがないんだろうなというのはある程度の期待性がある。一応主人公はアロウさんだけど、彼はどっちかっつーと物語のメインギミックに近い存在であり、ある意味で主人公はこのシュウさんなのかな、と思ったりする。カイとシュウの間に割り込んだアロウさんが「シュウもギリギリのところで命を懸けてんだろうが、カイも友達なら判るだろ」と評する、この空気の読めない真実への眼力がいい。どの単語や要素とっても熱血系ヒーローもので頻出のタームなのに、この状況でこう組み合わせて言われると絶妙な「ズレ」と「本質性」がある。シチュエーションの作り方が上手いなあ。

●裏世界ピクニック・6話。裏世界で在日米軍と遭遇してなんやかんやあって現実へ帰る…あー、自分たちだけ帰っちゃうの? この構成で米軍必要かなあとちょっと思った。あるいは次回、もっかい絡みがあるのかもしれないけども。理屈の通じない状況下でお互いに信頼を置けないのは判るが、電話はしない方がいいと言われた直後にほとんど躊躇もなく電話しちゃうソラヲさんたちもアレだし、理由を言わずに済ませちゃう米軍もソレだし、この辺の作劇方法は(怪談だと定番だとは言え)ちと好ましくない。ちょっと演出入れれば何とでもなると思うんだけどな。