バック・アロウ

●新番組・バック・アロウ。谷口悟朗監督で中島かずき脚本という取り合わせ。谷口監督はこういう、そこそこのバジェットで適度に通俗的で明らかにオリジナルのアニメをコンスタントに作ってくれるとてもありがたいお人であり、その上ジャンルが今ではあんましメインストリームとは言えないロボメカSF方面が多い、という更にありがたいお人である。この第1話、結構な密度で状況説明をこなしつつも主人公とその周囲のキャラをきっちり紹介しており、いささかせせこましい感覚もあるが少なくともこっから先に向かっての視聴意欲を掻き立てる。そうかあ…バック・アロウってのは馬鹿野郎って意味だったのかあ(いや絶対それだけじゃないだろうけどさ)。

あとキャストがどいつもこいつも演技巧者で、かつタイプキャスティングからちょっと外れた辺りを持ってきてるのが面白い。これは小劇場とかの劇団員を新たな演目にキャストしてるみたいな、そんな感覚がある。陽性で喰えない軍師の杉田、熱血将軍の置鮎、馬鹿でストレートでパワーな主人公が梶…というねえ。この辺、ちょっと聞いた辺りでは判んなかったよ。メインキャラの中で一番新人っぽい洲崎綾でさえキルラキルたまこまーけっとから7年だもんなあ。てことで、上記スタッフの作品ならばいろいろあっても最後まで見せてくれるだろうなあという期待が立つ。うん、見てみましょう。…あとアレだ、「第1話に出てきて暴れ回った上でさっさと退場するモブ敵」っての、イメージだけだとすごく谷口アニメっぽいんだけど…これは多分中島脚本の要素がでかいんだろうね。知らんけど。