イコライザー2

●録っといてた「イコライザー2」今見た。前作のイコライザーは一見大人しそうなデンゼルおっさんが実は手練れ中の手練れであり、ナメてかかってきたチンピラどもをばったばったとなぎ倒す…という、なんつーかその、洋の東西問わず「やっぱみんなこういうアレが好きなんだよね」という感じのお話だったけれども、今回の2は基本その路線を継承しつつもっともっと「普通のアクション映画」方向に振った感じのソレになっている。これはまあ、2作目ってことである程度しょうがないとこではあるんだよな。同じネタを同じようにやって「2」ですよってワケにもいかんし、となると一本のアクション映画としてはあまり尖った形にはしにくいし。てことで良く言ってウェルメイド、悪く言うなら陳腐でありきたり、というのが距離置いた評価となるだろうか。…そんな映画でもあっちこっちの隅々まで手抜きのカケラが見えないってのが上層ハリウッド映画の質なんでしょうけどねえ。いやマジで、後半のしょうもないカットでの「ハリケーンが近づいてます」という描写のカットとかですら暴風雨背景をすっげえ違和感のないCG(だよね?)でお出ししてて、そういうとこだけじゃなくても違和感のない細部描写を敷衍してんのが地力だよな、というね。まあその、上記の「陳腐なアクション映画」ってとこに異論はないんだけど、逆に言えばそういうジャンルの中において十全なデキではあったなという感想となる。結局のところこの映画を見ようと思った層には割とフィットしたデキだったんじゃないでしょうか。粉塵爆発の状況設定を提示した上で「あとは判るよね?」であんまし説明なしに爆発させる辺りとか、こういう感じのジャンル映画って嫌いではない俺だ。てことで、がっぷり四つの映画鑑賞としてはともかく、こうして娯楽的に消費する目的では結構満足した私でした。…個人的にはもうちょっと、対人バトルのシーンでヘンテコな偏執性を見せてくれるともっとおもろかったのだけれども。あとクライマックス近辺の、銃撃者主観ショットはあれFPSゲーのノリだよね? そういう層へのおもねりではあるのかなあ。