プリテンダー/魔女の旅々

●GREAT PRETENDER・15話。冒頭にエダマメさんの墓参りの体で「これまでのあらすじ」を少々。本編はまず彼が足を洗うというネタからで、確かに詐欺師としてはちょいと正直ストレートすぎるとこ含めて本気ではあるんだろうが、…まだ話は半ばだしねえ。結局(多分望まぬ形で)元の木阿弥なんだろうなってのが容易に見えちゃうのが残念。しかし今回のヤマは人身売買を伴う経済ヤクザ、ってのはちょいと切り込んだとこではある。なんせ枝村さんが現状こういうことになってる根幹部分だしなあ。ローランとの関わり含め、どう話が動くか…ちょいとシリアスになるか。さて。

●魔女の旅々・4話。雪深き城郭廃墟の中におわす氷の魔女、民なき国の王女にして復讐の化身。身分違いの恋路を父王に踏みにじられたことで弑逆ともに国一つ滅ぼすという、なかなかにおっそろしいお方のお話である。最初に顔見世した時にはご自身が記憶喪失状態で、そこから徐々に記憶を取り戻すのと並行して視聴者にも物語の構造が分かってくる、という仕掛け。やっぱりエエ性格してるキャラが多い作品だなあ(特に女性)。この苛烈な王女と対峙してあんまり引け目を取らないイレイナさんも大概ではあるけれども。…六芒星の星型要塞を雪の結晶に見立てたモノトーンの外観、豪奢な城内、火炎と氷雪との対比、妙に気合の入った料理描写、圧倒的な魔法エフェクト、といちいち道具立てにリキが入っててよろしい。ここがカッチリしているおかげで、王女の冷徹で灼熱なエキセントリックさが映えることであったなあ。