啄木鳥

●啄木鳥探偵處・最終話。これまでの一連の事件の裏で糸を引いていた黒幕、その正体と処遇。前回も言うた通り多分ぽっと出のキャラが出てくるってことはないだろうなとは思ってたが、「意外な犯人」という演出・設定としてはなかなかエエトコを押さえてて、ワタシごときへっぽこ視聴者をへへーっと思わせるに十分ではありました。言われてみりゃなるほどだしね。あとはまあ、いい感じの余韻を残してシメ。こういう余裕のある構成は割と好き。

●総評。話の規模や方向性、センスに雰囲気。どの面から見てもすごく「一時期のノイタミナ」っぽいなあという印象。いや違うんですけどね。企画の意図するところに十分なクォリティの作品だと思うし、実際よくできてんだけど、制作側の狙ってる層とはちょっとズレてるであろう私にとっては物足りなさを感じる。折角実在人物を配してんならもっと濃い演出とネタを盛ってほしかったなあとか、そういう欲求とかね。

これが私の好みド真ん中の作品なら、事前の予想からほぼ外れが無くても…いや無きゃ無いからこそ「そうそうこれこれ」てな感じで満足するんだろうけれども。やっぱどうも、一歩離れて見てしまうと、そのノリは薄くなってしまうのはしょうがない。てことで、個人的には最後まで全身でノリ切る、って感じにはならなかったのが残念っちゃ残念。作品の質じゃなくて見てるこっち側の問題なんですけどね。ああでも石川君の図々しさはすごく良かった。人たらしというか残念な天才というか、探偵役としては割と正解に近いキャラだったんじゃなかろうか。うん。