BNA/富豪刑事/波よ聞いてくれ

●新番組・BNA。ビーストのDNA、ってことかな。トリガーで中島かずき吉成曜、動きは今石というのがとても判りやすい第一話。今んとこかなりテンプレの獣人モノ、人間と獣人との埋めがたい溝があるってのもアリネタ。作画的なカロリーはかなり高くて、全体のトリガーっぽさと特にクライマックス近辺の今石っぽさはもうそのまんま見たいものお出ししてきたってとこではある。…お話はまだ上記の通りで特別にデカい牽引力は無いかなあ。とりあえず継続してみようかしら。

●新番組・富豪刑事。カネを湯水のごとく使って事件を解決する主人公、という大枠以外は原作との共通点は無い、ほぼオリジナルの作品でんな。元の神戸大助はそこそこ好青年なのに金銭感覚が凄まじくズレている、というギャップで異常性を見せていたんだけど、こっちの大助は今んとこ判りやすく「ひとのこころがない」っぽい上流階級人間、というテンプレートに沿っている。それに伴って、お話を見る視点が大助ではなくその横の庶民的(であろう)刑事からに設定してあり、つまり大助自身はブラックボックスとして描かれている。まあ、こういう構造の方が話を転がしやすいってのはあるだろうな。

原作で好きだったのは「良い事に散財しようとして結局儲けをだしてしまい、父親に叱られる」という毎度のパターンだったんだけど、その辺は多分無さそうだな。ともあれ、ノイタミナらしくかっちりまとまったデキで視聴しやすいのは確か。もうしばらく見てみようかしら。あとちょろっと筒井が出てた。…考えてみれば案外コンスタントに映像化されてるな、この人。

波よ聞いてくれ・2話。相変わらずミナレさん役の杉山里穂に感心するデキ。この人がまず成立していないと、作品ぜんぶが瓦解してしまうワケで、何でしょうね…アニメ化の企画通したのはこの人ありきなんじゃないのかという気もしてきた。その上で細かいとこを拾ってくる脚本のセンス、ツメタメとメリハリがはっきりした演出のテンポ、どちらも卒がない。やっぱりここで描かれる世界には全く縁がない人生の俺だけどね。予告で言う通り、どいつもこいつもアグレッシブなキャラばっかで実際に会ったら絶対引いちゃうわな、俺。この辺原作者のセンスだろうなあ。