コップクラフト/キャロル

コップクラフト・最終話。VSゼラーダさん。強大な魔術使いを前に苦戦しつつ最後は相棒同士、お互いの武器を交換してヤッツケる、という燃える展開でシメ。ラストバトルらしくボロボロのケイ、ティラナともに見せ場も多く、またちょいと余韻を残しつつの終わり方も悪くない。

総評。バディもののお約束を本当にうまいこと取り入れて昇華させており、これは原作の技量というか趣味の良さのたまものなんだろうなと思う。演出もデザインもそれに乗っかってる形でよろしいんだけど、まあねえ、皆が皆思うことだろうこととして、もうちょっと…あとちょっと予算と作画的余裕があったらなあ、とね。なんつーか、板垣監督はホンマ、こういう状況下の仕事ばかりやってて苦労してんなあ、とは思う。

あとはまあ、ツダケン声を堪能する意味でとても上等な作品であったな、とも。割と何でもありなヤサグレ刑事という役どころのお陰で、型通りじゃない生き生きとした演技が楽しめてよろしございました。脇のキャスティングもちょい洋画っぽくていいよね。てことでうん、肩の力抜いて楽しめる連続ドラマ的な、そういうアレでした。いいんじゃないでしょうか。

●キャロル&チューズデイ・23話。火星世界がどんどんめんどくさくなってるのは確かにキャロルのお母んが原因ではあるだろうけど、言ってしまえばもともとそれを是とする空気感があったのかもしれない。この辺は現実世界を引き写したネタなんだろうな。そんな状況を業界レジェンドのコンサートでふっとばせ、ってのはお話のクライマックスとして妥当ではある。キャロチューには「奇跡」の担い手としてゼヒはじけってって欲しいところ。一方のアンジーは相変わらず弱り目に祟り目で、そんな中でラストがタオとの再会でシメ、ってのはマジこの子が主人公じゃよね。キャロチューみたいに寄っかかれる相方がいねえのはしんどいよなあ。…あとまあ、仲間内で密会という体でちゃんとアーティガンが居てんのがなんか面白い。もうすっかり気のいいあんちゃんだな。