さらわれたのディッシュ

●いきなり暑くなってきたなーとか思いつつ食事の後片付けしてたら皿落として割っちゃった。この皿、一人暮らしのズボラにより大体ワンプレート(か、ワンどんぶり)で済ましている我が食器のエース皿であり、多分これ…そうねえ、もう20年以上使ってたんじゃないだろうか。代替品はまあそこらの店で似たようなの買えば済むことなんだけど、そこまでのパートナーシップ期間があるとなるとそらちょっとヘコむ。ああ、この皿であの料理もこの料理も喰ったっけなあ。もうこいつでメシ喰うこともできないんだなあ。…記憶ってのはそれ単体ではなく、何らかの寄り代とともにある時こそ強烈な印象をもたらすと言うけれど、まさにこの皿が今回のそれ。皿が割れたことで、過去のあれこれは過去に過ぎず、もう戻ってこないものという認識がグッと実体的な存在感を持って立ちはだかってくる。さらば我が過去。吹けば飛ぶような過去ではあったが、失われるとなるとそれは寂しいものだ。

ま、新たな皿買ったらすぐどうでもよくなるんだろうけどさ。買ってこよっと。うん。