バキ/ルパン/プラネット

●バキ・9話。加藤がドリアンに本当にコテンパンにやられる話。ここでの手も足も出ない感じはあまり悪くなくて、加藤というキャラの敗北美というか「そういう人生の人」というテーマとしてある意味いい描かれ方をしている。ドリアンほどの力量がありゃ、ワイヤも催眠術もグリースガラスも無しで瞬殺できただろうに、いちいち小細工使ってほどほどのダメージを演出してるのは残酷な優しさか何かだったんだろうか。…あと、途中のお歌ってあれ、原作と違ってない? ラヴィじゃなくてマヴィつって歌ってたような。著作権か何かの問題かしら。銀河万丈の美声は堪能できましたけども。それとあとCGと手描きの使い分けの方針がよく判んないなこれ。入り乱れてるのは何故だろう。

ルパン三世・20話。銭形が記憶喪失になったらルパン的な技量をほしいままにするだろうなという話。本人覚えてないし多分証拠も残ってないだろうから不問になるんだろけど、大概な犯罪やらかしてやがんな! あと、こういうケースでルパンの裏をかくというシナリオ構成にするにはいろいろ工夫のしどころがあるんだろうが、それぞれかなり凝った「裏のかき方」になっててどっちの側もあまり間抜けに見えなくしてあんのは苦心のあとだな、と思った。…舞台が冬のロシアなのはなんでだろね。確かに彼にはコートが似合うんではあるけれども。

●プラネット・ウィズ・8話。いつにも増して詰め込んだ回で、それでも相変わらずそんなに性急な感じがしないのは構築力のおかげだろうか。冒頭からあんまり必要性の薄そうなGITSパロディだけどね。んでのぞさんとのデートだったりおっぱい連呼する小山力也だったりここにきてトライさんが正しき正義の味方お兄さんとして大活躍だったり、何より「復讐した者の苦しさ」を実に端的に、かつ少年らしく吐露するソウヤさんのシーンが心を打ったり。でも一番印象に残ったのはやっぱ白石さんの真の姿だろうなあ。先週「デザインのせいかそこまでキツくない」と言うてたアレがまるまる幻…視聴者まで幻惑するとはやりおるわい。でもあの真にキツいいでたちもそれはそれでニッチな需要があると思います。多分。