トイストーリー3

●録画しっぱなしでそのまんまになってるコンテンツがいくつかあって、そのうちの一つ「トイ・ストーリー3」を観了する。人気シリーズの三作目ですが、記憶の中では1・2で割とすっきり完結してたように覚えてて「あそこからどう新たな話を作るんだろう」と思ったら割と危ういところまで踏み込んだ話だった。そう、結構危うい。つまり玩具と子供、その関係性がいつまでも続くわけじゃないんだよという暗黙の前提に言及するっちうね。前作までで子供だったアンディたちの持ち主はこれから大学生、そうなるとメインキャストの玩具たちは…? となる。

無論ピクサーのこと、その辺ものすごく緻密に作品を構築してはいるんだけど…やっぱねえ。あまりに「ちゃんとしてる」世界構築をしてるだけに、その後とか周辺とかが気になるのだ。今回はアンディたちも新たな「遊び主」を得てその本領を発揮することになったという終わり方だけど、それは言ってしまえばそれまでの繰り返しでしかない。そうなれば当然、玩具側の耐用限界だって来る(ガキの頃から大学までほぼ劣化の見られないアンディやバズたちの方が異質だ)。それを匂わせるように以前のレギュラー玩具がいくつか顔を見せてなくて(ボー・ピープが居なくなってんのが地味に寂しい)、そういうこともこれからあるってことなのかなあ、とダウナーな考えが浮かんだりもする。あと劇中で子供の群れにかなり乱暴に扱われて一同げんなり、地獄のような描写をされるシーンがあるんだけど、これにしたって「子供と玩具ってそういうものでもあるよなあ」と考えたりもする。比較的大人しくゴッコ遊びしてる「エエモン」側の子供たちとは程度問題じゃなかろうか、そこまで否定的に扱われるもんだろうか、とかね。

ま、そういうヘンな気の回し方をしなければ問題なく楽しめる作品であるのは間違いない。クライマックスのゴミ捨て場んとこの展開は畳み掛けてくる危機また危機、あわやってとこで忘れかけてた伏線がキレイにひっくり返すという気持ちいい流れでワクワクするです。上空にクレーンハンドが見えた瞬間に「あー!」って思ったもんね。

てことで、要らんグチ言うたけど楽しかったです。これで4作目作ってんだっけ? ポテトヘッドの名古屋章とかが変更になってたのはそりゃそうだけど、永井一郎大塚周夫とかもこの「3」で演じ仕舞いってことになるんだよな。上で書いた玩具のお別れの話じゃないが、それこそどうすんだろね。