ゴブスレ/グリッドマン/バキ

ゴブリンスレイヤー・9話。リソースの乏しい連戦で何とかするというテーマで、古代アーティファクトの転送ゲートを単に落下する礫避けに使ってあとは捨ててしまう、という実に彼らしい行動をするゴブスレさんの話。そしてこの面倒事に一部噛んでたのが件の剣の乙女だが、その根っこにあるゴブリンへの恐怖に「お前を救えないがゴブリンを殺すことはできる」と言うて去るゴブスレさん。…マクロの問題をミクロで解題するというか、プラグマティズムこそが実態のある答えですよというか。あと何だ、甘ったるく俗っぽくとは言わんが、もう少しだけ演出に外連味があってもいいかなとか思った。まあこの地道な語り口がゴブスレ作品らしいとも言えるのだが。

グリッドマン・9話。アカネさんの夢の中に取り込まれた三者が、それぞれに現実(?)に戻るまで。30分枠で3パターンもやらなきゃならないからそう複雑なギミックも仕込めないってのもあるだろうが、アカネさんの各人への「おもねり方」が、そのまあ、どこか即物的で性急なのが「ああ、アカネさんにとっての人付き合いってそういうのなのね」って感じがしてねえ。それを鑑みても内海の「都合よすぎる、これは夢だ」という判断が泣かせる。順調すぎると反動を恐れる心理傾向ってあったよな。名前忘れたけど。あと今回は夢の世界メインってのもあって、作画演出ともにかなり凝った味付けで供されてて見応えあった。三人が走り出すシーンとかもいいけど、アカネさんが夢想から立ち直ったシーンの瞳の不自然な動きがいい感じの「違和感」のある作画で印象に残る。いいね。

●バキ・23話。シコルと柳の敗北詰め合わせ。シメに勇次郎が出てきたけど、それまではガイアと本部というなかなかに…その、いい言い方するならシブいキャスティングであって新規で見てる人はこれでエエんかいなって気はする。シコルさんについて言えば、「なぜ男らしく戦わない!」という台詞に端的だけど、相手に正面から挑むことが多いってのはやっぱしこの人「格闘家」寄りなんだろうね。柳さんはそうでもないのだが、その不純さを本部さんに指摘されて負けると。…暗器使ってんのは本部さんも同じなんだけどねえ。何か彼の中での基準が違うんだろうけどさ。あと上でも言うたけど、勇次郎さん参戦はいいとして、ホンマこの人このタイミングで着て何がしたかったんだろうね。面白いけど。