ひき肉とかネギとか味噌とか

●職場の休憩時間でテレビ見てたら「青ネギ入りキーマカレー」なるものを売ってる店が出てて、ちゃんと青ネギにチューニングしたカレーとしておいしく作ってるとか何とかやってて、これはこれで良さそうだなと思ってたら横の上司が「でもこういうひき肉とネギだったら醤油と味醂みたいな和風で喰いたい」ちうててそれもアリやなと思う。よくあることだが、そんな考えを脳内で転がしているとウチに帰るまでにああもしたい、こうもしたいと食欲的なベクトルがずんずんと肥大してきて、それは仕事中は喰うのも調理するのも(当然ながら)不可能なので余計に効果増強されて、ああもう炒めて煮込んで喰いたいぜとヤキモキした職場時間を過ごすことになる。んでまあ早速、仕事がハネた帰り道でひき肉やらネギやら買って帰宅してアレコレと料理する。

迷ったけれど今回はベタな日本のお母ん的な味付けとする。豚挽き肉とヒヨコマメ(これはワシの悪い癖だ)を炒めて酒・砂糖・味醂・醤油・コチュジャン・味噌・胡椒・大蒜で味付けしつつちょい煮込み、味見したらあとちょっと濃厚さが欲しくなったのでケチャップ加えて水分を飛ばす。最後の最後に小口に切った青ネギをどっさり投入し、熱を加えすぎぬようにさっさと一混ぜして火から下ろす。平皿に盛ったメシにぶっかけて喰う。いただきます。

味? そりゃ旨いよね豚挽き肉を炒めた甘辛しょっぱいそぼろなんだから。そこにネギの香味が加わるので文句はない。ただし、当然と言えば当然のことながら、ワシの料理的腕前の範囲からいっこも逸脱していなくて「うん…まあそういう味だよな」という感想にはなる。テレビで見たあのカレーはもっと度肝抜かれるような豪快かつ繊細な味なんだろうな、とか思って今度はカレー方面で攻めてみよう、と決意を新たにしたりする。でもまあ、結局おんなじような「あー…まあこんなもんだろうな」的感想を抱く結果になるんだろうけどね。こうしてアレコレ考えてる段階が一番楽しいのかもしれない。うそ、喰ってるときが一番です。喰うの好き。