メイドインアビス

メイドインアビス・3話。旅立ちの日、みなそれぞれに思うところあるよの話。相変わらず地に足付いたファンタジィの土台の上に不穏な要素がちりばめられた様相で、あの幼いぼうやの「誕生日に死ぬ呪い」なんてのもあからさまに触れられないのが余計にぞくりと恐かったりはする。アビスの呪いなんてもののおかげで、何がどんなことになってもおかしないってのはズルいよな。…レグがいくつもひろってたあのやらこい生き物みたいなのとか、何なんだろうね。

そしてリコ。彼女は無鉄砲で考えナシで行動力がある、という脇に居たら面倒だけどこういう主人公にはうってつけの少女ではある。それに「母が呼んでいる」というブーストがあればそれはそれは無敵なのではあるが、それだけだと単なる自爆少女なので(今んとこは)ストッパー役のレグが付いている、というユニット。そんなムチャなリコが、別れのときに相手の機先を制する勢いで滂沱の涙を流して真情を吐露する、というギャップは良い。…それでもアビスに行っちゃうんだけどね。そこがどんな世界なのか説明された上で、あの真っ暗な闇に落っこちてゆく「絵」がとても怖いし、なんか取り返しの付かない分岐点のような特別性もある。今生の別れ、ってヤツだ。

夜中に抜け出す時、「トイレについていってやれ」と言い置いたリーダーはあれ、知ってて助言したんだろうか。この辺、どっちとも取れるようになっててなんだか想像が膨らむ。ま、彼の性格からして知ってたら止めるとは思うんだけど、だからこそ…って展開もありそうでね。どうなんでしょうかしら。