アリスと蔵六/リトルウィッチ/有頂天家族

アリスと蔵六・3話。サナさんは蔵六さんちで一緒に暮らすという、そんな方向にもってかれそうでなんかちょっとワクワクしてるとこへさして、エエトコからどん底という流れでもって研究所にさらわれてってしまうのである。その尖兵さんが1話にも出てきたミニーCなる和装の女性、この人の能力が「でかい腕を顕現させる」というものだが、その手の正体は彼女の亡き夫のものであり…ってのがなんか怖いことである。

常に落ち着いた笑みを浮かべているミニーCさんですけど、あの能力者の男の子が「常時笑ってるってことは笑ってないってこと」と喝破したように、その内面はかなり鬱屈したものがあるようで。サナさんの強大なる力をもう一度夫をこの世界に取り戻すことに使おうとし、その為にはどんなことでもやりますよというお人。こういう怖い女性に能登麻美子、ってのはすっかりタイプキャスティングの世界となっちまってますね。キャスティングちうなら蔵六の孫のサナエさん、のんびりぽんやりしたお嬢さんに豊崎愛生ってのは割と久しぶりな気がする。最近はトガった役の印象が大きかったからねえ。あとダブル大塚のもう片割れ、大塚芳忠の人はやっぱりちゃらんぽらんかつ強かでいいと思いました。

ともあれ、状況はサナさんにとってよろしくない形。サナさんの能力はとんでもなく強いものだと思うんだけど、ここまで成すすべないってのは彼女が精神的にまだ子供だから、ってのもあるんだろうかしら。まあ巨大な手に押さえつけられ潰されるという経験はちょっと、フツーは無いだろうからなあ。ねえ。

リトルウィッチアカデミア・15話。クロワ先生の魔法イノベーションにより学園では魔法使用が格段に無制限となる…っちうかこれWifiだ。そんな状況を胡散臭いと感じてるのは少数であり、まずフィネラン先生は持ち前の保守指向により眉をひそめ、ダイアナは何やら思うところありげに研究をはじめ、そして勿論アーシュラ先生である。クロワさんとは因縁浅からぬ関係性のようで、っつーかお互い学生の頃はあんなに仲良かったのにねーって感じ。つまりこれは、クラウソラスにまつわる「世界改変魔法」によってクロワさんが何をやらかしたいか、ってことが原因でもあるのだろうなあ。

さて一方の我らがアッコさんはというと、これがクロワさんにすっかり懐いてしまってて割とどうしようもない。クロワ先生何の苦労も無くアッコさんを分析に掛けたりして、ホントこの子はトラブルに縁があるよなあ…それは分析結果のひどい文言にも明らかですけども。ここでアーシュラ先生がシャリオについて秘密を明かすかと思いきや、アッコは「言の葉を追いかければシャリオに会える!」と解釈したせいでそれに乗っかる形と相成った。秘密開示を先延ばしにするとロクなことにならん気もするけど、どうでしょうねえ。

アーシュラ先生がクロワ先生んとこにカチコミかけるシーンで突然の大アクション、なんだかキャッツアイみたいなインナースーツでの大立ち回りが取って付けたようなある種のサーヴィスシーンである。うん、いやとてもいいですけども。エフェクトにも力入っててすげえ見応えありました。あと大魔法の名前がグラントリスケル、ってことは三人であることが重要なんだろうな。アッコとロッテとスーシィってことか…って今回スーシィ何してたんだろ? 姿が見えませんでしたが。

有頂天家族2・2話。満を持して行われた如意ヶ嶽薬師坊親子のご対決であるが、主にお父んである赤玉先生のすっとこどっこい加減によって二代目の興を殺ぎ、屁ェのような形で終わってしまった、ように見える。誰がどう見ても二代目の力量がはるかに超過している状況なのだが、どうもそれっぱかりだけの問題でもなさそうではありますな。ともあれ天狗対決は一旦収束、矢三郎は海星相手になんかいちゃついてたりして、そんな中彼らの道すがらに出現したのが島田敏声の天満屋なる男であり…っちうね。

自らを幻術師と呼びそれに恥じない摩訶不思議なワザを使いおる天満屋。彼の術以上に、その根本からの胡散臭さと怪しさが全身から漏れ出るようなたたずまいが素晴らしい。この世界、学べば人間でも天狗の御技を習得できるような世界観ではあるのだが…それにしてもこの天満屋の、一癖どころでは無いめんどくささはちょっと凄い。さる地獄絵の中からクモの糸によって引っ張りあげられてきたとか、なんもかんもこれいいキャラだなあ。最後、天満屋がどこからともなく取り出したあの銃は…あれが二代目のなくしたという空気銃なんかしらん。